...第一一一、甘月旅行甘月旅行は新夫婦両人のみにてこれを約し、そのいずれの所に遊び、何日間滞在する等のことは、毫も父母、親戚に告げざるを例とす...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...われわれは歳費増加のために敢えて新税を起そうというのではないから毫も差支えないと論断して...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...無邪気の人々には毫も解せらるるものに非ず...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...毫も趣味なき路なり...
大町桂月 「冬の榛名山」
...和譯1.彼女(彼等)の方から反對を受ける心配は毫もなかつた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...之等の記事を見れば最早寸毫も疑ふ餘地はない...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...吾人は決してかかる現象の武備社会に生出し来たるをもって毫も怪しむべからざるのこととなすなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...「水戸老公の――趣意については――一同に於ても異存毫もなし...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...其言動の毫も學者らしからざるは他なし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...だから今自分が斯うして父の家の近くに分家するやうに成らうとは寸毫も思ひ懸けぬことであつたのだ...
長塚節 「開業醫」
...毫も神の作つてくれた幸福な人間であるといふ刺戟と安慰を與へ得ないからである...
長塚節 「土」
...最早肺部の呼吸音には毫も異状なきとの事なり...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...糊塗策(ことさく)とは毫も考へてゐなかつた...
夏目漱石 「それから」
...彼(か)の艶麗ならんとして卑俗に陥りたる者に比して毫も優(まさ)る所あらざるなり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...たいていはまったく毫もわからないくらいである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...」語に毫も衰残の気象を認めない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...角兵衛に文事があつたことが毫も聞えてゐぬのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...労働者は毫も利得しないであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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