...だがドイツ科学に対比するどんな日本科学があり得るのであるか...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...兼好が人に代って鹽谷(えんや)の妻に送るの文(ふみ)に比するも...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...一書肆の災を以て歴史上の大事件に比するは倫を失したもので聊か滑稽に類するかも知れないが...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...辨天瀧にだに比するに足らず...
大町桂月 「冬の榛名山」
...人間は他の動物に比すると子を産むことのはなはだ少ないものではあるが...
丘浅次郎 「人類の生存競争」
...我邦革命史上においてマヂニーに比する者を求めば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...「之を緒方博士所藏の蘭本原文と比するに文章は勿論同じだが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...随所に之をドイツ及びアメリカの情勢と対比することを怠っていない...
戸坂潤 「読書法」
...現今はロマンティシズムをリアリズムという一つの創作方法に対比するのだが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...余輩を以て日本の馬琴に比するものはあるが...
中里介山 「生前身後の事」
...公判廷で何の遠慮もなく――その時の検事の論告の言葉を藉(か)れば厚顔無恥比するにものなき態度を以て――斯様な事実を述べ立てたのですから...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...西洋の耶蘇紀元十六世紀に於ける宗教改革に對比するに足るものと考へる...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...松をまた人間に当て嵌(は)めるならば車の矢の様に四方に出る枝は睦まじい一家の団欒(だんらん)にも比する事が出来ますし...
牧野富太郎 「植物記」
...日本梨の液も西洋梨の液に比するとやはり清涼なところがあつて...
正岡子規 「病牀六尺」
...女を猴に比する事も東西共にありて...
南方熊楠 「十二支考」
...頭腦の惡い派と對比すると...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...これを蜀山(しょくさん)らの作に比するに...
森鴎外 「渋江抽斎」
...彼(か)の時の身心(しんじん)とこのころ貧うして衣盂(えう)にともしき時とを比するに...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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