...真の芸術に比する時は恰(あたか)かもミケルアンヂエロの作物に対する土人の偶像であるかの如き観がある...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...一書肆の災を以て歴史上の大事件に比するは倫を失したもので聊か滑稽に類するかも知れないが...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...これに比すると理科に対する国民の趣味はきわめて微々たるものである...
丘浅次郎 「民族の発展と理科」
...これを武家の禄に比するに...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...外国乃至世界の文化事情と対比するのでなければ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...その作元(もと)より初代豊国に比する事能(あた)はざれど今日に至りてこれを見れば同門の国貞国政(くにまさ)らと並びて更に軒輊(けんち)なし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...催馬樂はこの二つのものに比するに...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...それにしても従来この事件に比するものは華族間に決して例が少なくない...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...かの諸葛孔明の「出師表(すいしのひょう)」に比するのである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...併し夏に比すると頭脳にしまりがあって精神がさわやかな時が多いので夏程に煩悶しないようになった...
正岡子規 「死後」
...前二句に比するもまた数等の下にあり...
正岡子規 「俳諧大要」
...しかし『文鳳麁画』に比すると...
正岡子規 「病牀六尺」
...日本梨の液も西洋梨の液に比するとやはり清涼なところがあつて...
正岡子規 「病牀六尺」
...しかれども貞門(ていもん)の俳諧を以て鑑武の俳諧に比するに...
正岡子規 「古池の句の弁」
...又彼地に上陸し島地を開墾せば其憂ひ比するにものなし...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...何かその文体を文語の文章と対比する場合か...
水野葉舟 「言文一致」
...試に嘗て引いた山陽の未亡人里恵の書牘を取つて対比するに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これをギリシア盛時の叙情詩に比するも決して遜色(そんしょく)はあるまいと思う...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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