...兼好が人に代って鹽谷(えんや)の妻に送るの文(ふみ)に比するも...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...これに比すると理科に対する国民の趣味はきわめて微々たるものである...
丘浅次郎 「民族の発展と理科」
...秀麗の姿を彼に比する者...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...美術としての価値元(もと)より春信(はるのぶ)清長(きよなが)栄之(えいし)らに比する事能(あた)はざれど...
永井荷風 「江戸芸術論」
...催馬樂はこの二つのものに比するに...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...之を古来の秀歌――私の標準に従ふと千首とはない――に比すると質の上からも一人で全体を遥に凌駕してゐる様に私には思はれる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...意志の大いさは絶望の大いさに正比する...
北條民雄 「いのちの初夜」
...これだけでも普通の健全なる眼を持つて居る人に比すると既に半分の知識を失ふて居る...
正岡子規 「病牀六尺」
...景樹の歌がひどく玉石混淆である処は俳人でいふと蓼太(れうた)に比するが適当と被思(おもはれ)候...
正岡子規 「再び歌よみに与ふる書」
...(古今集の誹諧歌も佗洒落なり)これを以て萬葉及び俳句の如く趣味を備へたる滑稽に比するは味噌と糞を混同する者なり...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...何かその文体を文語の文章と対比する場合か...
水野葉舟 「言文一致」
...富海山道に比するに路短しとす...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これを蜀山(しょくさん)らの作に比するに...
森鴎外 「渋江抽斎」
...いわば神の政治と対比することさえもした...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...新民謡新流行歌とを対比する様に...
山中貞雄 「気まま者の日記」
...双者を対比する風潮が一般に表面化して来たことは何を意味するか...
吉川英治 「新書太閤記」
...航海一条の口書に比するときは雲泥(うんでい)の違(ちが)ひといふべし...
吉田松陰 「留魂録」
...ヨーロッパの最も壮大なものと比することができると云われている...
和辻哲郎 「鎖国」
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