...中味は芋※殻(いもがら)か...
泉鏡花 「薄紅梅」
...わたくしの畑はすぐそこの枳殻垣(きこくがき)をお窺(のぞ)きになれば見えます...
岩野泡鳴 「猫八」
...或る拍子に殻(から)を破ってあらわれ出でたものなんだか判然しないのであるが...
海野十三 「階段」
...出直して蠣殻町(かきがらちょう)にゆくことにのみ心が澄んで来た...
近松秋江 「うつり香」
...この地方の地殻に特殊な歪を生じたために...
寺田寅彦 「怪異考」
...しかし喩へば肉身を喰む白浪の咆吼を砂丘のかなたに予感する旅人のやうに心はひそやかな傷感に衝き入られ何のためとも知らぬ身支度におのが外殻の硬度を験めす日もあつたのだ!(未完)...
富永太郎 「原始林の縁辺に於ける探険者」
...李は貝殻や魚類や樹木や雲の色などに話を持ってゆくし...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...とんとん二三度叩いて、灰殻を落した...
直木三十五 「南国太平記」
...胚芽の殻に小さい孔があいているので...
中谷宇吉郎 「兎の耳」
...従って内部が次第に海綿状に粗鬆(そしょう)になると同時に膨脹して外側の固結した皮殻に深い亀裂を生じたのではないかという気がする...
中谷宇吉郎 「雪」
...夫の隠袋(かくし)の中に畳んである今朝の読殻(よみがら)を...
夏目漱石 「門」
...その瓢箪の殻(から)と泥の中に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...殻の柔らかな亀の卵は...
浜本浩 「甘い野辺」
...叔父はかたくなに殻に閉じこもり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...貝殻(かいがら)の耳飾り...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...果皮が非常に堅くなりて革質様の殻質を呈しその色も黒くなります...
牧野富太郎 「植物記」
...すべての旧態の殻(から)から出て...
吉川英治 「親鸞」
...魂のぬけ殻みたいに...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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