...その次は地球のように固体の皮殻をかぶったものである(『宇宙の成立』一六七頁参照)...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...そして一番美しい貝殻は...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...わたくしの畑はすぐそこの枳殻垣(きこくがき)をお窺(のぞ)きになれば見えます...
岩野泡鳴 「猫八」
...暖簾(のれん)を垂らした瓦燈口(がとうぐち)に紅殻塗りの上り框(がまち)...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...思つたよりも大事にされてゐる證拠には、彼女のために専用の座布団が二枚も設けてあるばかりではない、たつた今、お昼の御馳走に生卵を貰つたと見えて、きれいに食べ尽した御飯のお皿と、卵の殻とが、新聞紙に載せて部屋の片隅に寄せてあり、又その横には、蘆屋時代と同じやうなフンシさへ置いてあるのである...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...紙屑、南京豆、甘栗の殻に、果物の皮や竹の皮、巻煙草の吸殻は、その日当番の踊子の一人や二人が絶えず掃いても掃いても尽きない様子で、何も彼も一所くたに踏みにぢられたまゝに散らばつてゐるのだ...
永井荷風 「勲章」
...地殻のゆるむところに人気もまたゆるむ...
中里介山 「大菩薩峠」
...左貝殻骨の下から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...頭を胡果(くるみ)の殻(から)のように叩き潰されたお萩の死体は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...喰い荒した丼や箱弁の殻がいくつも投げだされていて...
久生十蘭 「金狼」
...まぶしい朝の陽りを浴びた脱殻の道は白く光つて...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...地殻内における水の運動のために地殻中...
武者金吉 「地震なまず」
...卵の殻を破(わ)って...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...抜(ぬ)け殻(がら)のような少年であったという...
柳田国男 「山の人生」
...これは蠣殻町の取引所界隈にあった高等内侍のスタイルで...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...貝殻(かいがら)ばかりの岩の上を...
夢野久作 「瓶詰地獄」
...かえって彼を憂鬱な殻(から)に閉じこめさせてしまう傾きがあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...おのずから焦々(いらいら)せずにはおられまい」「卑屈だ」「もちろん旧教の殻(から)に入っている僧侶などは...
吉川英治 「親鸞」
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