...地球の心核はしかし灼熱状態を持続しながら第三種の粒子から成る固形の殻で包まれている...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...私は実に精麗な貝殻を採った...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...浜辺に滑(なめら)かな小石や美しい貝殻を拾って楽しげに遊んでいる一人の小児(しょうに)のようにしか思われないのです...
石原純 「ニュートン」
...たれにも耳殻を動かすべき数個の筋肉がある...
丘浅次郎 「人道の正体」
...たとえば干しぶどうの核や殻...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...かれらの殻が溝のなかにいくつか見出だされるから...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...最も厚い殻をもっているのはたいがい空(から)であったのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...するすると殻を脱ぐように畳の上へ落します...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...空の火入れは煙草(たばこ)の吸い殻(がら)を捨てるためのものではなく...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...中には科学の抜殻だけを満載して中実(なかみ)は空虚なのもあるようである...
寺田寅彦 「雑感」
...ざくざくした石炭殻の路次口から駒下駄(こまげた)の音をさせて外へ出て行った...
徳田秋声 「黴」
...灰色とも白とも淡褐色ともつかない・砂とほとんど見分けの付かない・ちょっと蝉の脱(ぬ)け殻(がら)のような感じの・小さな蟹が無数に逃げ走るのである...
中島敦 「環礁」
...殻に填まった海老の身のように...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...乱切りは棘、魚の骨、石の破片、貝殻、骨の破片とガラス、またはナイフで行う...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...もし人来るを見れば椰子殻(やしがら)などを銜(くわ)えて疾走し去る...
南方熊楠 「十二支考」
...私はようやく自分の殻の触感を落着いてたしかめなおす時を得ていたのだ...
山川方夫 「演技の果て」
...高い土塀つづきに紅殻塗(べにがらぬ)りの腕木門(うでぎもん)が向うに見えます...
吉川英治 「江戸三国志」
...精力の燃え殻(がら)になって彼は倒れていた...
吉川英治 「松のや露八」
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