...残っているといっても...
伊藤野枝 「転機」
...極めてつつましやかに紳士的な態度をとっていた漱石氏の模様が昨日の出来事の如くはっきりと眼に残っている...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...残照が消えてしまった時...
豊島与志雄 「波多野邸」
...もし入学すれば校則として当初(はじめ)の一年間は是非とも狂暴無残な寄宿舎生活をしなければならない事を聴知(ききし)っていたからである...
永井荷風 「すみだ川」
...合掌の指の爪に照りかえした星の光のみがあざやかに網膜に残っていた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...…………之がスティヴンスンの記憶に残る最初の此の都の印象だった...
中島敦 「光と風と夢」
...若い美しい女ばかり、声も立てず、形も残さず、描いたものを拭き消すように行方知れずになるのですから、江戸中の不安は募るばかり、そのうち誰ともなく――神隠しだと言い始めると、この宿命的な妖神(まがつみ)の悪戯(わるさ)に対して、町人達――わけても美しい娘や女房を持った人々は、本当に顫(ふる)え上がってしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一人の妻と四人の子供を残して...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...これで残りなく手をつくした...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...もはや名残もなく散り果てて...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...……厨川と言う人には一応残酷なようだけど...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...巡査の妻と二人の愛児は共に無残の最期を遂げていた...
武者金吉 「地震なまず」
...「こんなふうに侮辱されたのが残念だ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...残念ながら亦唯物質的の人なる耳(のみ)...
山路愛山 「英雄論」
...だからこの世に思い残す事はモウ一つも無い……云々と……...
夢野久作 「巡査辞職」
...生き残って何の愉しみがあるというのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...――燃え残りの炉の焔がそこへ映って...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あとに残ったビレラは...
和辻哲郎 「鎖国」
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