...残酷(ざんこく)じゃないか...
芥川龍之介 「妖婆」
...一人残らず夜露がしっとりするまで往来に床几を出して腰をかけているか...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...第一期の仕事に残つてゐるものがあるならば...
種田山頭火 「其中日記」
...この死滅した昔の栄華と歓楽の殿堂の跡にこんなかよわいものが生き残っていた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...この小さな昆虫の巧妙な仕事を無残に破壊しようという気にはどうしてもなれなくなってしまった...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...同じくらい残忍なことである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...残らず敵とするのだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...隈(くま)も残さず心を引(ひ)き包(くる)んで...
夏目漱石 「思い出す事など」
...まだ掘る部分が焼けずに残されているか...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...後から見る首筋や耳や髪の生え具合に何か烈しさうなものがあるのが私の眼に残つた...
原民喜 「二つの死」
...皇帝が勝手口から誘い出されたと思われる一般的な状況については残りなく申し上げました...
久生十蘭 「魔都」
...残したのね」「これだけは...
火野葦平 「花と龍」
...見るも無残に踏みにじられていることは...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...ひとり内果皮を残して剥がれるのである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ドイツの彼らが通過した後には何が残るでしょうというキュリー夫人の言葉は短い...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...何かをあとに見残したら? さっそくあともどりする...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その粥の一部分を十八日まで残しておく風があればそのいわれ...
柳田国男 「年中行事覚書」
...と残念がりながら...
和辻哲郎 「鎖国」
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