...平吉はその度に、医者から酒を禁じられるが、殊勝らしく、赤い顔をしずにいるのはほんのその当座だけで、いつでも「一合位は」からだんだん枡数(ますかず)がふえて、半月とたたない中に、いつの間にかまた元の杢阿弥(もくあみ)になってしまう...
芥川龍之介 「ひょっとこ」
...と殊勝らしく眼を擦り赤めてやおら病院を退出(まかんで)ぬ...
泉鏡花 「活人形」
...などと古風な道学者みたいな事を殊勝らしく考えてみても...
太宰治 「桜桃」
...殊勝らしく家事の手伝い...
太宰治 「古典風」
...などと殊勝らしく...
太宰治 「正義と微笑」
...と殊勝らしく伏眼でいったら...
太宰治 「創作余談」
...それはわざと殊勝らしく装ったのか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いかにも殊勝らしく...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...向いてゐるさも殊勝らしく向いてゐるいいえ...
中原中也 「別離」
...殊勝らしく湿っていたのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次は殊勝らしく部屋の隅つこに小さくなつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殊勝らしく持ちかけて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殊勝らしく持ちかけて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ちよいと待つて下さい」小三郎は殊勝らしく佛樣の前で線香などを上げてをりましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...おなじ穴の狢(むじな)友達が出て殊勝らしく応待して...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...殊勝らしく首を垂れているところへ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...と今だからこう殊勝らしく書くが...
正岡容 「わが寄席青春録」
...制帽の方が殊勝らしくていいそうであるが...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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