...むしろ歯が浮くような厭味(いやみ)を感じた...
徳田秋声 「仮装人物」
...聴いただけでも歯が浮く位――お兄様の前だけれど...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...だが君のは何だか歯が浮く――...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...新婚旅行とは噂を聞いても歯が浮くような気がするが...
正宗白鳥 「空想としての新婚旅行」
...曲馬(きよくば)の馬は泣くべき暇(いとま)も無し、慳貪(けんどん)なる黒奴(くろんぼ)の曲馬(きよくば)師は広告のため、楽隊の囃(はや)しに伴(つ)れて彼を歩(あゆ)ませぬ……夜の声手風琴(てふうきん)が鳴る……そんなに、そんなに、驢馬(ろば)が啼(な)くやうな、鉄葉(ブリキ)が慄(ふる)へるやうな、歯が浮くやうな、厭(いや)な手風琴(てふうきん)を鳴らさないで下さい...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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