...太陽がかような事情の下にどこからどうしてそのエネルギーを得ているか了解ができないという消極的な論拠しか持ち出せなかったのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...しかし、その、あえてする事をためらったのは、卑怯(ひきょう)ともいえ、消極的な道徳、いや礼儀であった...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...僕等は自己催眠など云ふ手段によつて消極的な...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...でもそれは消極的なものだ...
梅崎春生 「狂い凧」
...機関説排撃という消極的なスローガンや...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...尤もカントの弁証法は局部的な消極的な問題としてしか取り上げられていないから...
戸坂潤 「思想としての文学」
...そういう意味に於て消極的な人格しか持たないことが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...眠らうとする消極的な下(くだ)らぬ努力のために費して了ふ...
中島敦 「かめれおん日記」
...今のような消極的な独り居の生活を営んでいる時でも...
中島敦 「狼疾記」
...淡く消極的な情緒である...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...憐れに消極的な寒さはまたとあるまい...
牧野信一 「凩日記」
...そんなに馬鹿気て消極的なことを思つたり...
牧野信一 「毒気」
...一方には、組織活動をしないでいいとは思わないが、今のままではやり切れない、何とかならないものか、という消極的な、他力本願的気分がある...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...青年部にそういう消極的な戦術についての指令は...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...しかもそれらの心理現象の底に横たわる消極的な思い切り...
柳田国男 「木綿以前の事」
...彼等は極めて消極的な態度で自分の気位を守ると同時に...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...こうした消極的な文明的な「個人主義」が...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...そんな消極的な農芸じゃないんです...
蘭郁二郎 「火星の魔術師」
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