...眉山は最早のんきに鼻唄(はなうた)を歌う春木町時代の眉山ではなかった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...ただおのれを歌うのみであるから...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...若い女はみんな歌う...
鈴木三重吉 「千鳥」
...うたを歌うことはおそらく一度もありませんでした...
土田耕平 「海坊主の話」
...「こんどは、泣きっこなしよ」大石先生はひとりひとりの顔をのぞきながら、「さ、指きり、マアちゃんも泣かないでね」「はい」「コトやんも」「はい」「早苗さんも」「はい」これだけが一ばん泣き虫だから、これだけ指きりしたから、もうだいじょうぶ――ひとりひとりの小さな指にちかいながら、浜へくると、仁太が大声で、「なに、歌うん?」と、マスノの顔を見た...
壺井栄 「二十四の瞳」
...フラスコの中で歌う人造人間の歌を...
寺田寅彦 「耳と目」
...彼女も歌うことがあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...歌うがごとく燃ゆるがごとく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...今時(いまどき)は投節を面白く歌うて聞かせる芸子もなければ...
中里介山 「大菩薩峠」
...音をな聞きそ」と女半ば歌うが如く...
夏目漱石 「幻影の盾」
...(発表誌不詳 『どん底で歌う』を底本)...
根岸正吉 「御国のために」
...合唱隊が門外不出の秘曲「ミゼレーレ」を歌うのを聴いた時...
野村胡堂 「楽聖物語」
...たまたま窓の外に歌う左官の歌に霊感を呼覚(よびさま)されて...
野村胡堂 「楽聖物語」
...マージョリーが歌う旋律は並いる聴衆に不思議な魅惑を醸(かも)した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...なんでも世界でもっとも高名な芸人(げいにん)が出る――それはカピのことであった――それから『希世(きせい)の天才なる少年歌うたい』が出る...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...歌う鳥等おん身のためにも徒(あだ)ならじ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...この歌うたいは、算盤のみちに明るかったから、利子のことがなかなか細かく手堅かった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...夕ごりの霜を歌う歌には...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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