...篠懸(すゞかけ)の葉は翼(つばさ)撃(う)たれし鳥に似て次々に黒く縺れて浚はれゆく...
伊東静雄 「詩集夏花」
...次々に嶺が現れる意かという...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...次々にいろんな話をしてきかせた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...(どいつが、やったのか?)狂人のように、消火に努めながらも、新之助の頭には、小屋(こや)の裏方(うらかた)の顔が、次々に、浮かんで消えた...
火野葦平 「花と龍」
...「未だ歩いてゐたのか?」「ひとりか?」「さつきは、酷く忙しがつてゐたぢやないか、未だ帰らなかつたのか?」銀座に出て、独りで歩いてゐると、次々に出遇つて、三人が、五人となつた...
牧野信一 「街上スケツチ」
...――私達は静かに亢奮してギンザ裏のバーを次々に工房に変へて行つた...
牧野信一 「どうしたら私は憐れな彼女を悸さずに済せるだらう」
...この空しさの中で次々に抒情味を感じてゐれば...
牧野信一 「まぼろし」
...一刻々々と次々にどんなに奇妙な...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...東宮から賜わった御使いが次々に葬場へ参着して弔詞を読んだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...次々にそれらの地に調査を企てたのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...次々にどの方角へ移り拡がって行ったものか...
柳田国男 「海上の道」
...わずかな守兵は次々に仆れてゆき...
吉川英治 「私本太平記」
...次々に泡沫(うたかた)となって消えうせる...
吉川英治 「私本太平記」
...次々に変装しては...
吉川英治 「新書太閤記」
...次々に殿中の座敷を見物して歩いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...次々に、一人来ては坐り、一人来ては、また加わった...
吉川英治 「新書太閤記」
...若侍の早馬が次々に大手の橋から城下へわかれる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...発育ざかりの弟や妹が次々に茶碗を突き出す様子は...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
便利!手書き漢字入力検索