...お菓子でさえも味に欠けている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...或る部分欠けているのです...
海野十三 「脳の中の麗人」
...この三人の中の誰が欠けても諧調(かいちょう)が失われるのであろう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...前者は物を正当に見得るといふ点に於ては欠けるところがあつても...
田山録弥 「解脱非解脱」
...欠けた陶器の小さな湯呑で水溜りを掬ったり...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...ところが必要な鎖の輪が欠けているために実際は関係のよくわからぬ事件が...
寺田寅彦 「科学と文学」
...この資格の欠けている大臣は決して長続きしないといったようなことを一人が実例をあげて主張していた...
寺田寅彦 「自由画稿」
...ちょうど色盲の人に赤緑の色の観念が欠けているように...
寺田寅彦 「笑い」
...行政手腕のある職員が欠けていること等々の結論は...
中井正一 「組織としての図書館へ」
...欠けた前歯のうちに空也餅(くうやもち)が着いている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...欠け行く月光の下...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...書くことを考へて見る――新鮮味に欠けたおそろしく不自由な想ひばかりが...
牧野信一 「冬の風鈴」
...人間の生活の常態というものに対して親切な心くばりの欠けた強引プランというものは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何はなくともこれさえあれば小説家として欠けるところはないとも言える...
三好十郎 「恐怖の季節」
...存外にあなたは人情味に欠けた方です...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人形は鼻の欠けた振(ふ)り袖(そで)姿で...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...多数の利害を念とする協同作用が欠けていましたから...
与謝野晶子 「階級闘争の彼方へ」
...悉(ことごと)く信義に欠けており...
吉川英治 「新書太閤記」
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