...物見車の御供にもついぞ欠けた事はございませんでした...
芥川龍之介 「地獄変」
...その議論を統一する哲学的背景がまったく欠けてるんだ...
有島武郎 「星座」
...今はまた同志も歯の欠けるように減って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...夫々の実在に固有であって他の実在には欠けているような点は之を捨て...
戸坂潤 「科学方法論」
...彼女に欠けてるのはりっぱな意志ではなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女に欠けているのは愛の能力では決してなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...世間には知識があって道徳に欠けたところの人はあるものだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...何と必然性に欠けていることだろう...
中島敦 「狼疾記」
...其処には心(ハアト)の働きが余に欠け過ぎてゐると云ふより外はないのである...
南部修太郎 「現代作家に対する批判と要求」
...何を為しつつあったか?私には全く反省力が欠けているのか?否...
松永延造 「職工と微笑」
...顔が真黒に鼻が欠けた可愛そうな首人形はどこに居るんだろう...
宮本百合子 「悲しめる心」
...三篇とも小説として何か異様に欠けているものがあるのを感じた...
三好十郎 「恐怖の季節」
...その頂きの傘に附してあるシャチもぎとられたり欠けたりしていた...
矢田津世子 「茶粥の記」
...欠けた鉢で朝顔を育てるとか...
山本周五郎 「季節のない街」
...人形は鼻の欠けた振(ふ)り袖(そで)姿で...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...もともと義も欠けている人間ですから...
吉川英治 「三国志」
...誰より怖れていた雄敵が欠けているとすれば...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...文化的活力は欠けていたのではない...
和辻哲郎 「鎖国」
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