...しかしこれはまたいつか報告する機会を待つことにしましょう...
芥川龍之介 「温泉だより」
...『此度機会が来たら――』現在保つてゐる此平穏な空気を、故意に乱すでもあるまいと、逸子は出来上つた決心をそのまゝそつとして、機会を待つた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...機会を待つてゐました...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...あとは機会を待つだけのことだったが...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...次の機会を待つよりほか仕方がないであろう...
海野十三 「火星兵団」
...おとなしく身を委(まか)して機会を待つか...
海野十三 「疑問の金塊」
...次の機会を待つさ」執念深くやろうぜと言う丸万に...
高見順 「いやな感じ」
...換言せば侯は水到りて渠自ら成るの機会を待つものなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...時機を待つ……或は何かの機会を待つ……それより外に方法はないと思って...
豊島与志雄 「椎の木」
...彼はただ機会を待つばかりだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いか程(ほど)機会を待つても昼中(ひるなか)はどうしても不便である事を僅(わづ)かに悟(さと)り得たのであるが...
永井荷風 「すみだ川」
...他の機会を待つことにいたしませう...
三木清 「消息一通」
...この口語体表現の推移に就いては別に新しく書く機会を待つつもりでゐた...
水野葉舟 「言文一致」
...女へまたの機会を待つことをこまごまとお言い残しになってお立ち去りになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私は機会を待つのだ...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...あらゆる好機会を待つのです...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...おもむろに好い機会を待つこととした...
吉川英治 「三国志」
...辞去した後、贈物につけて自筆の礼状を寄越したが、その中には、キリスト教のことをもっと詳しく聞いてキリシタンになろうと思うが、今は戦争中で、それが出来ない、機会を待つ、というようなことが記してあった...
和辻哲郎 「鎖国」
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