...たださっき榕樹(あこう)の梢(こずえ)に...
芥川龍之介 「俊寛」
...縁側近く四つ五つ實を持つた橙の樹のある...
石川啄木 「病院の窓」
...しかし難中の難事は荒地に樹を植ゆることでありました...
内村鑑三 「デンマルク国の話」
...そして樹明兄は間違なく来訪...
種田山頭火 「行乞記」
...窓前一樹染むるがごとく紅(くれない)なる桜の梢(こずえ)をあざやかに襯(しん)し出(いだ)しぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...熱砂に育ちしマホメツトの天国が四時(しゞ)清水流れ果樹実を結ぶ処なるも...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...穏やかな植物も、無言の樹木も、たがいに猛獣のごとき関係をもっている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...静(しずか)な夏樹の蔭から流れて来る微風(そよかぜ)に...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...椋(むく)の樹が聳(そび)えている...
中村地平 「南方郵信」
...原子核構造論の樹立に眼を開かせてから約十年...
中谷宇吉郎 「原子爆弾雑話」
...道ばたのやせ地に生えた青樹の梢で...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...●昭和二十一年十一月二十七日 大森区馬込末田方より 広島県佐伯郡平良村 原美樹宛美樹君 慶応義塾は財政難で倒れさうになつてゐるよ...
原民喜 「書簡」
...僕は樹木の側に立って向側を眺めていた...
原民喜 「鎮魂歌」
...樫の樹で死なせよ!軍人等 (さけぶ)死の樹へ! 死の樹へ!かれらクレーヴシンを押えて森の中へ引いて行く...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...故其地を墾開し先以甘藷併馬鈴芋(ナラビニゴシヨイモ)を作り、甘蔗(サトウキビ)を種に其皷〔包〕を運送到〔致〕させ、續而地味熟し候時に及び雜穀に及ぼし、樹木繁茂、竹籔巨大のものは是に隨て器什を製せば其利少からず...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...方道今朝草樹妍...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...樹の上から眺めていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...日本の古い都会には街路樹がなかった...
和辻哲郎 「城」
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