...幾すぢとなくめぐつてゐる単調な果樹園です...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...ただのお客様として扱っておったのですが或る時買った本を東横浜路景雲里二十三号の宅へ届けて呉れといわれた時にお名前はと聞いたら周樹人といわれたので...
内山完造 「魯迅さん」
...病人らしくないといつて樹明君に叱られるほど...
種田山頭火 「其中日記」
...通行の人なければ樹下の草に坐し鳥語をきゝつゝ獨り蜜柑を食(くら)ふ...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...枯れた梅樹の伐除かれた後朽廃した四阿(あずまや)の残っている外には何物もない...
永井荷風 「百花園」
...その樹下のアスハルトの滑(すべ)つこい大通りを...
林芙美子 「浮雲」
...手で樹幹にさはつて見た...
平出修 「夜烏」
...しかしこの書の記事は遠い他国の樹を伝聞して書いたものであるから...
牧野富太郎 「植物記」
...ゆえに支那の書物にもこれを果樹の中へ入れている...
牧野富太郎 「植物記」
...曇りてとざし風にゆるそれみづからぞ樹のこゝろ光にぬるみ気に析くるそのこと巌のこゝろなり樹の一本は一つの木規矩なき巌はたゞ巌...
宮沢賢治 「こゝろ」
...これは百樹の媒酌で...
山本周五郎 「日本婦道記」
...学校の裏門の横の空地に在るポプラの樹の蔭から...
夢野久作 「少女地獄」
...内容は矢代の手紙に自分として異を樹てるところはどこにもないのみではなく...
横光利一 「旅愁」
...片端から樹を伐り倒して...
吉江喬松 「山岳美觀」
...一樹(じゅ)の縁だ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...樹蔭で泣いているのである...
吉川英治 「親鸞」
...樹下石上の武者修行生活をしていたものと観るしかないのである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...――みりっと樹の小枝の裂ける響きと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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