...ツイと横路へ入る...
石川啄木 「鳥影」
...思切って、ぺろ兀(はげ)の爺(じい)さんが、肥(ふと)った若い妓(こ)にしなだれたのか、浅葱(あさぎ)の襟をしめつけて、雪駄(せった)をちゃらつかせた若いものでないと、この口上は――しかも会費こそは安いが、いずれも一家をなし、一芸に、携わる連中に――面と向っては言いかねる、こんな時に持出す親はなし、やけに女房が産気づいたと言えないこともないものを、臨機縦横の気働きのない学芸だから、中座の申訳に困り、熱燗(あつかん)に舌をやきつつ、飲む酒も、ぐッぐと咽喉(のど)へ支(つか)えさしていたのが、いちどきに、赫(かっ)となって、その横路地から、七彩の電燈の火山のごとき銀座の木戸口へ飛出した...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...ふつと横路地をはいると...
林芙美子 「下町」
...桑の老木が見える処へは横路でも何でもかまわず這入って行って貪(むさぼ)られるだけ貪った...
正岡子規 「くだもの」
...この縦横路線の交叉とその交叉点からの上下もしくは東西によりて地点を決定する方法を用いたのは...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...金太 あい!(立って横路地の...
三好十郎 「樹氷」
...倹約とは不生産的の入費を節して生産的の入費へ向(むけ)る事です」ととかく談話が横路(よこみち)へ外(それ)る...
村井弦斎 「食道楽」
...かれらは横路地へとびこみ...
山本周五郎 「風流太平記」
...横路地から這うようにして往来に出ると...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...近くに何やら喧嘩があるという横路地の立話を...
夢野久作 「斬られたさに」
...何でもこのスウェツランスカヤから横路地伝いに公園の横へ出て...
夢野久作 「支那米の袋」
...直ぐ前の横路地に...
夢野久作 「白髪小僧」
...それからとある人通りの少ない横路地へ這入りました...
夢野久作 「白髪小僧」
...狭い横路地のズッと奥の行止りの処に赤い看板が見える...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...横路地のような処をすこし行くと...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...ノンセンスのモノスゴイところを取交(とりま)ぜて科学文明の屋根裏から地下室……アタマ文化の電車通りから横路地に到るまで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...どこかの横路次で...
夢野久作 「爆弾太平記」
...京橋際に近いとある洋品店と額縁(がくぶち)屋の間に在る狭い横路地の前を通ると...
夢野久作 「冥土行進曲」
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