例文・使い方一覧でみる「近」の意味

...其肩近く靜なる夏の日が傾いてゐた... 其肩近く靜なる夏の日が傾いてゐたの読み方
石川啄木「鳥影」

...かつ近世心理学の片端（かたはし）をだも噛（かじ）ってるものなら誰でも心得てる格別目新らしくもない説であるし... かつ近世心理学の片端をだも噛ってるものなら誰でも心得てる格別目新らしくもない説であるしの読み方
内田魯庵「二葉亭四迷の一生」

...懐中も無一文に近かった... 懐中も無一文に近かったの読み方
太宰治「帰去来」

...ほとんど絶望に近い氣持になるのであります... ほとんど絶望に近い氣持になるのでありますの読み方
太宰治「「惜別」の意圖」

...不図（ふと）傍（かたはら）に立つて居る其家の家童（かどう）らしい十四五の少年を呼び近づけて... 不図傍に立つて居る其家の家童らしい十四五の少年を呼び近づけての読み方
田山花袋「重右衛門の最後」

...夜明け近くまで話していたが... 夜明け近くまで話していたがの読み方
徳田秋声「仮装人物」

...私は近づいて名刺を出した... 私は近づいて名刺を出したの読み方
徳田秋声「町の踊り場」

...その付近では、十里も隔たった所からマドレーヌ氏に相談に来る者もあった...
ビクトル・ユーゴー　Victor Hugo 豊島与志雄訳「レ・ミゼラブル」

...「幸内は、お父様の大切なあの刀を、あたしから借りて、この御城内のどなたかへ見せに来たものに違いない、この御城内のお方でなければ、有野村の近所で、あの刀を見たいというような人があるはずはないのだから」「それもそうでございます、御城内のどなた様へおいでなさいましたか、それがわかりさえしますれば……」とお君の返事から、お銀様は暫く考えて、「あの、お君や」と少し改まったように言いました... 「幸内は、お父様の大切なあの刀を、あたしから借りて、この御城内のどなたかへ見せに来たものに違いない、この御城内のお方でなければ、有野村の近所で、あの刀を見たいというような人があるはずはないのだから」「それもそうでございます、御城内のどなた様へおいでなさいましたか、それがわかりさえしますれば……」とお君の返事から、お銀様は暫く考えて、「あの、お君や」と少し改まったように言いましたの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...ごく最近わかった... ごく最近わかったの読み方
中谷宇吉郎「白い月の世界」

...苦痛に近き訴えがある... 苦痛に近き訴えがあるの読み方
夏目漱石「三四郎」

...その日が近づくにつれて... その日が近づくにつれての読み方
原民喜「壊滅の序曲」

...最近ブリッジで大金をすったけれど... 最近ブリッジで大金をすったけれどの読み方
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「くちなしの花」

...経験を重んずる近代科学の影響のもとに興ったのであって... 経験を重んずる近代科学の影響のもとに興ったのであっての読み方
三木清「哲学入門」

...さてパプロスに近い川水毎夏漲（みなぎ）り色が赤くなるをアドニス最後の血が流れると古ギリシア人は信じた... さてパプロスに近い川水毎夏漲り色が赤くなるをアドニス最後の血が流れると古ギリシア人は信じたの読み方
南方熊楠「十二支考」

...近くのかぶら畑へみんな入れたし... 近くのかぶら畑へみんな入れたしの読み方
宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」

...やっと参られたらしい」「お見えか」「あれにちがいない」近づく櫓音につれて四...
吉川英治「私本太平記」

...二度とこの附近にうろついて居ると承知せぬぞ... 二度とこの附近にうろついて居ると承知せぬぞの読み方
吉川英治「新編忠臣蔵」

「近」の読みかた

「近」の書き方・書き順

いろんなフォントで「近」