...突当りの木槿垣の下に...
石川啄木 「葬列」
...今自分の前なる古い木槿垣は...
石川啄木 「葬列」
...可憐な木槿の白花は既に嵐の一吹きで散り失せ...
鷹野つぎ 「窓」
...結縁(けちえん)は疑(うたがい)もなき花盛り聾(ろう)青畝(せいほ)ひとり離れて花下に笑(え)む昭和七年四月十九日 木槿会...
高浜虚子 「五百句」
...山間(やまあい)の霧の小村に人と成る顔よせて人話し居る夜霧かな昭和七年十月二十日 木槿会...
高浜虚子 「五百句」
...霧の深い間から木槿(もくげ)の赤く白く見える垣(かき)の間の道を...
田山花袋 「田舎教師」
...木槿垣(もくげがき)を背にして立った荻生さんの蒼白い顔と父親の禿頭(はげあたま)とそのほかの群れのまるく並んでいるのをかすかに照らした...
田山花袋 「田舎教師」
...秋は木槿(もくげ)などの紅く白く咲く傍を通つて...
田山録弥 「百合子」
......
豊島与志雄 「画舫」
...槿花(きんか)の栄(えい)...
永井荷風 「十日の菊」
...槿垣(むくげがき)...
夏目漱石 「思い出す事など」
...ちょうど木槿垣(むくげがき)を一重隔てて南隣りは沈澱組(ちんでんぐみ)の頭領が下宿しているんだから剣呑(けんのん)だあね」「困るね」と東風君が気の毒そうに調子を合わせる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...こんな異品をひとところに蒐めて作りその花を賞翫しつつ槿花亭の風雅な主人となった人をまだ見たことがない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
......
正岡子規 「古池の句の弁」
...「木槿が庭にあるものですから大へんよろこんでゐます...
室生犀星 「故郷を辞す」
...しろ木槿(もくげ)の花咲きみだれたる奥に...
森鴎外 「文づかひ」
...丁度松原に沿うた形で水田と畑とを限つた樣にして續いてゐる畔に長々と植ゑられた木槿(もくげ)の木である...
若山牧水 「樹木とその葉」
...道ばたの木槿は馬に喰はれけりは如何にもよくこの花の寂しさを詠んでゐるが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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