...吹きつける雪のためにへし折られる枯枝がややともすると投槍のように襲って来た...
有島武郎 「カインの末裔」
...たちまち槍が飛んで来るでしょうし...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...』7槍馬士(ピカドウル)から仕留士(マタドウル)までかかって一頭の牛を斃(たお)す...
谷譲次 「踊る地平線」
...猫の鳴き声を聞くと同時に槍をほうり出しておいて奥の間に逃げ込むのではあったが...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...其手には二條の槍を携へて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...狭い舞台にせゝこましく槍をしごいたり眉尖刀(なぎなた)を振ったり刀を振り廻したりする人形が入り乱れた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...前とは別な横槍が再び這入らぬわけにいかない...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...この槍持奴だけは...
中里介山 「大菩薩峠」
...まず光圀を槍玉に挙げる...
中里介山 「大菩薩峠」
...春日邦之助を下手人とは拙者もいはない――があの死骸は槍で突いたものだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...君側(くんそく)まぢかにいた人々はみな槍とか長巻とかの武器は持っていなかった...
吉川英治 「上杉謙信」
...いまだに投げ槍小六との悪縁の糸に絡(から)まれ...
吉川英治 「剣難女難」
...邪魔(じゃま)するやつはこの槍(やり)を呑(の)ますぞ」とばかり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...また、槍や、刀なら、食物の次に、すぐ金にもなって売れた...
吉川英治 「新書太閤記」
...小脇の槍をぴたと付けた...
吉川英治 「新書太閤記」
...濛々(もうもう)と立ちけぶっている物の具きびしい騎馬剣槍(けんそう)を見るや...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうせ捨てるものなら潔(いさぎよ)く松野平介の槍をくらって...
吉川英治 「新書太閤記」
...相見たとたんに、こう二人の槍は、からみ合って、すさまじい一旋風(せんぷう)を巻いてたたかったが、紀伊守之助のほうは、当然、その地の理からも、不利をまぬかれず、彦兵衛の槍の下に、ことし二十六歳の若い命を、あえなく、朱(あけ)のよろいにつつんで、最期をとげてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索