...牛はつけず黒い轅(ながえ)を斜に榻(しぢ)へかけながら...
芥川龍之介 「地獄變」
...媼(おうな)は快手(てばや)くおのれが座の向ひなる榻(こしかけ)に外套...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...柱弓(せりもち)の下には榻(たふ)あまた置きたるに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...彼は独り自分の臥榻(ねいす)の上に凭(もた)れて...
魯迅 井上紅梅訳 「鴨の喜劇」
...歩卒ふたり左右からさしはさみ助けて、榻につかせた...
太宰治 「地球図」
...児(こども)が持ってきて孫の榻の傍で弄(いじ)っていた...
田中貢太郎 「阿宝」
...牀榻(ねだい)と褥(ふとん)の用意をしてあった...
田中貢太郎 「黄英」
...また榻の脚下(あしもと)になったほうには...
田中貢太郎 「黄燈」
...すぐ演戯(しばい)が始まるぞ」主翁(ていしゅ)は榻(ねだい)の方を見た...
田中貢太郎 「黄燈」
...榻の醜怪な容(さま)が眼に入(い)ると...
田中貢太郎 「黄燈」
...楼上には秀英が榻(ねだい)の上に横になっていた...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...竇は友人と榻(ねだい)を一つにして寝ていた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...秦は中央の小卓の前の榻に腰をおろした...
豊島与志雄 「秦の出発」
...鬢糸(びんし)禅榻(ぜんとう)の歎(たん)をなすものの能(よ)くすべき所ではない...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...彼は褥榻(ツーマン)の上に長々と身を投げかけた...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...茶店臨川移榻来」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...胡弓や琴をほうりだして妓(おんな)たちは榻(とう)の下へ逃げこんだ...
吉川英治 「三国志」
...榻(とう)の上にうっ伏していた...
吉川英治 「三国志」
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