...牛はつけず黒い轅(ながえ)を斜に榻(しぢ)へかけながら...
芥川龍之介 「地獄変」
...榻の上の孫の体がうめきだしたが...
田中貢太郎 「阿宝」
...私の誠を現わすためにさしあげたい物がございます」主婦は榻の後ろの小箱へ手をやって...
田中貢太郎 「黄金の枕」
...榻(ねだい)を置く位の所はあります...
田中貢太郎 「黄英」
...牀榻(ねだい)と褥(ふとん)の用意をしてあった...
田中貢太郎 「黄英」
...艶(なまめ)かしく榻の周囲(まわり)を照らしていた...
田中貢太郎 「黄燈」
...すぐ演戯(しばい)が始まるぞ」主翁(ていしゅ)は榻(ねだい)の方を見た...
田中貢太郎 「黄燈」
...榻の下にいた獣はすぐ出ていったが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「小翠」
...榻の傍には三人の綺麗な女が腰をかけていた...
田中貢太郎 「申陽洞記」
...その家はきっと不思議なことがあって蛙がたくさんきて几(つくえ)や榻(ねだい)であそんだり...
田中貢太郎 「青蛙神」
...曾はくたびれたので榻(ねだい)の間に寝た...
田中貢太郎 「続黄梁」
...女は起って榻(ねだい)の上にあがった...
田中貢太郎 「竇氏」
...陸が榻(ねだい)の前へ坐って...
田中貢太郎 「陸判」
...今日鬢絲禅榻畔(こんにちびんしぜんたうのほとり)...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...――小鳥が楽しそうに鳴いて居る」越前守は支那出来の陶榻(とうとう)に腰をおろして...
野村胡堂 「礫心中」
...椎(つち)にて打たるるごとく響く頭(かしら)を榻背(とうはい)に持たせ...
森鴎外 「舞姫」
...榻(とう)へよった...
吉川英治 「三国志」
...鷺脚(さぎあし)の榻(とう)を据え...
吉川英治 「親鸞」
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