...軒(のき)に匂(かんば)しく鶯(うぐひす)の声いと楽しげなるに...
饗庭篁村 「隅田の春」
...愛娘(まなむすめ)のその楽しげな姿を...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...三本の木の株で組み立てられた竈(かまど)の飯釜(めしがま)の下からは楽しげな炊煙がなびいている...
寺田寅彦 「小浅間」
...楽しげな毎日を送っていたが...
徳田秋声 「仮装人物」
...何かある楽しげな気がかりらしい色が浮かんでるその若々しい顔は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...またオリヴィエの楽しげなぼんやりしてる眼の中に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わけなく楽しげな親しい顔を老婢(ろうひ)の方へあげた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そんな楽しげな情景を私は枕の上から見上げて...
永井隆 「この子を残して」
...彼は自分の存在で一人の女を楽しげな気分にしてやろうと思っていたが...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...どこか楽しげな口調である...
火野葦平 「花と龍」
...楽しげな失恋者の感想だけではないのだ...
北條民雄 「独語」
...それはなんとなく賑やかで楽しげな声である...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...楽しげな早春の夜...
宮本百合子 「結婚問題に就て考慮する迄」
...物悲しく併し楽しげな日暮など声高く朗読したりすることであらう...
室生犀星 「愛の詩集」
...まるで育て上げた子供の背の高さを見る風な楽しげな眼つきで皿の柱を眺めていた...
横光利一 「旅愁」
...この人中では却(かえ)って反対な笑顔(えがお)や楽しげな会話にばかり立ち交じっている...
吉川英治 「新書太閤記」
...警吏(やくにん)はその琵琶の音のあまりに楽しげなのが嫉(ねた)ましくでもなったか...
吉川英治 「親鸞」
...余り楽しげなので...
吉川英治 「源頼朝」
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