...框の隅の柱を楯に...
泉鏡花 「浮舟」
...さう云ふ理屈を楯に...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...力量と堪忍とを楯に直立して...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...該農民らはすでに郡会より除籍せられトムスク県下に籍を置くものなるを楯に給与を拒み...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...ヅーフの任期既に經過してゐることを楯にとつて...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...新しい法律を楯にして悪事を働く代言人...
永井荷風 「虫干」
...御行(おぎょう)の松を楯に三たびばかりめぐりましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...飛(と)んだ逆上引下(のぼせひきさげ)だ」お滝は袖を楯にして...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...この私を――」永左衛門は建物の袖を木楯に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...立木を楯にとる)金五郎 (芒むらに伏し...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...この街が最後の楯になるなぞ...
原民喜 「壊滅の序曲」
...私は、一本の木の幹に駈け寄り、幹を後楯にして、短剣を振りまわしながら彼等を防ぎました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...朝霞さえ後楯になってくれれば...
久生十蘭 「無月物語」
...常に金五郎の後楯になっていた大庭春吉の歎きは大きかった...
火野葦平 「花と龍」
...「楯に乗るといふことは...
牧野信一 「鏡地獄」
...楯にぶつかる剣のあらしの音のように...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「約束」
...と墨象一派の新書道家がご都合よろしくこれを楯にとらうとする...
三好達治 「棋家の文章など」
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