...或はその蕪雑な所に...
芥川龍之介 「上海游記」
...いやいやながらに怠け怠けてやっていたような蕪雑な粗漏のないことを信じて安心している...
大杉栄 「獄中消息」
...却って一つのより蕪雑な概念――作用という――を用いて同語反覆するに過ぎないであろう...
戸坂潤 「科学方法論」
...甚だ蕪雑な概念をしか持っていないのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...自分にだつて「秘蔵の物」「他人の手に触れられたくないもの」「いくら斯んなに蕪雑な生活をしてゐたつて...
牧野信一 「鏡地獄」
...この蕪雑な私の文章にも多少のうるみが生じ...
牧野信一 「環魚洞風景」
...蕪雑な批評で安んじるような傾向が決して無いとは云われなかったのである...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...もし此の様な蕪雑な言葉が教えると言うことに当るならば...
三好十郎 「俳優への手紙」
...自分の漢詩は短歌よりも更に蕪雑なものばかりである...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...以上蕪雑なる一文を敢へて草したわけである...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
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