...蘇州の寒山寺は別していい寺というほどのこともないが、この寺の向こうには有名な楓橋があって、その橋の上から見下ろしておもいをはせれば、楓橋の夜泊、寒山寺の鐘啻(しょうてい)ひびきわたるところ「落月鳴烏霜満天……」の詩が生まれたのも宣(むべ)なるかなと思ったが、この辺の景色がいい...
上村松園 「余齢初旅」
...有名なる瀧野川の楓は...
大町桂月 「飛鳥山遠足」
...そして未亡人の楓は...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...楓(もみじ)の若葉は人の顔を青く見せた...
田山花袋 「田舎教師」
...庭の奥の楓(かえで)の陰に埋めて形ばかりの墓石をのせた...
寺田寅彦 「備忘録」
...鼻のさきの例の楓(かえで)の小枝の先端も一つ一つふくらみを帯びて来て...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...楓の可愛いい若葉も拡がりかかっていた...
豊島与志雄 「人の国」
...小春の日かげに八ツ手の花はきら/\と輝き木斛(もつこく)の葉は光沢(つや)を増し楓は霜にそまり...
永井荷風 「枯葉の記」
...同じ楓(かえで)の樹(き)でも同じ色を枝に着けているものは一つもなかった...
夏目漱石 「こころ」
...もしかするとそれは楓湖(ふうこ)でせう...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
......
山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
...楓の母親が、佳一の姉と同窓であった...
「ヴァリエテ」
...この二階から紅葉した楓の梢が見られます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...菊と楓(もみぢ)との七絶各一...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...村岡応東その他の俊才をだした松本楓湖画伯は...
山本笑月 「明治世相百話」
...楓湖先生門下を中心に多数の会員を加えて...
山本笑月 「明治世相百話」
...「山が深いから珍しい木も沢山あるだろうネ」私もこれが楓の木だと聞いて驚いた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...楓の葉のない枝には...
和辻哲郎 「京の四季」
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