...浮浪の盗賊からとにかく一城の主となった経路には梟雄(きょうゆう)の智略がある...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...「ああ『右足のない梟(ふくろう)』だ!」と叫んだ...
海野十三 「流線間諜」
...ぢつとして裏山で啼く梟の声を聴いてゐた...
種田山頭火 「旅日記」
...底光りのする空を縫った老樹の梢(こずえ)には折々梟(ふくろ)が啼いている...
永井荷風 「霊廟」
...獄門台に梟(さら)されている人間の生首を一つ描いてあることにまぎれもないのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...また北狄(ほくてき)が漢地を犯せし時、太守宋梟、涼州学術少なし、故にしばしば反す、急に『孝経』を多く写させ家々習読せしめば乱たちまち止みなん、と言えり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...梟(ふくろう)が大股(おおまた)にのっそのっそと歩きながら時々こわい眼(め)をしてホモイをふりかえって見ました...
宮沢賢治 「貝の火」
...次に挙げて置く梟の異名にも...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...梟にも何か面白げな「ぐぜり」のあることは事実だけれども...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...遠くにあたつてこんもりした森はあるが梟の声も聴かれない...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...梟(ふくろう)のような眼をしている...
山本周五郎 「半之助祝言」
...君子は瞳を凝(こ)らし梟(ふくろう)のように目を見張ったが...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...彼は腹ぐろい梟雄(きょうゆう)だ」「……左様かなあ?」「まず嫡男の劉(りゅうき)君をそそのかして...
吉川英治 「三国志」
...わが槍先に梟(か)けて...
吉川英治 「私本太平記」
...神木(しんぼく)の上に梟(か)けられている忍剣をのぞいては...
吉川英治 「神州天馬侠」
...山男にひとしい土民の首を梟(か)けて天狗じゃと触れたものでございましょう」「なるほどな...
吉川英治 「源頼朝」
...「……ほう!」梟(ふくろ)の啼くような声を出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この新しい城府に移住していた天下の梟雄(きょうゆう)や豪傑的な大名のあいだに伍しても...
吉川英治 「宮本武蔵」
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