...が、陽の赤い、その時梟ヶ嶽は、猫が日向ぼっこをしたような形で、例の、草鞋(わらじ)も脚絆(きゃはん)も擽(くすぐ)ってえ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...なかから土で拵(こさ)へた梟(ふくろ)の形をした物が...
薄田泣菫 「茶話」
...わたしは梟がいるのをよろこぶ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...先程躓(つまづ)いた松の木の梢に梟か何かの鳴く聲がしてゐる...
永井荷風 「或夜」
...獄門台に梟(さら)されている人間の生首を一つ描いてあることにまぎれもないのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...古城址に啼(な)く梟(ふくろう)の音も遠音に聞えて来るし...
中里介山 「大菩薩峠」
...鈴ヶ森で白髮首(しらがくび)を並べて梟(さら)されたことは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...描くのは勘弁して下さい――死人や梟(さら)し首と並べて描いちゃ...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...オヤ梟が鳴く...
正岡子規 「墓」
...向うの松林には梟が鳴いてゐる...
正宗白鳥 「月を見ながら」
...その次が「梟と雀」――すべてビビイ・ザッケラフィラッカス作曲である...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...「梟」は僕の当り芸だな...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...猫や梟同前手柄自慢で種々の物を捉えて見せに来る...
南方熊楠 「十二支考」
...」梟(ふくろう)の大将はみんなの方に向いてまるで黒砂糖のような甘(あま)ったるい声でうたいました...
宮沢賢治 「かしわばやしの夜」
...神刑(しんけい)に梟(か)けられているのだ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...梟雄に学才などあれば...
吉川英治 「新書太閤記」
...如法闇夜(にょほうあんや)の梟(ふくろ)の森は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「……ほう!」梟(ふくろ)の啼くような声を出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
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