...春秋夏冬、季節にかかわらず訪れたが、秋は麓のおとぎり草、中腹の梅鉢草、頂上近くの松虫草、また美女谷へ下りる急坂が、雑木紅葉してあけびが口をあいていたのは晩秋の思い出である...
石川欣一 「可愛い山」
...梅子から持ちこまれる尻拭(しりぬぐ)いに耐(た)えきれなくなって...
海野十三 「赤外線男」
...梅花の美しさを述べた後「一枝を伐(き)らば一指を剪(き)るべし...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...禅僧と靴つい先日亡くなつた丹波国何鹿郡東八田村安国寺の住職梅垣謙道和尚は...
薄田泣菫 「茶話」
...梅も咲くだろう若菜も摘まるる頃である...
高浜虚子 「俳句への道」
...「梅花」という香(こう)を一つ焚(く)べて...
太宰治 「ろまん燈籠」
...梅じゃのう」克子はお母さんの居所をさぐるように顔を浮かして問いかける...
壺井栄 「赤いステッキ」
...帰ってから用心に鰹節(かつおぶし)、梅干、缶詰、片栗粉などを近所へ買いにやる...
寺田寅彦 「震災日記より」
...二十三青梅(おうめ)の裏宿の七兵衛は...
中里介山 「大菩薩峠」
...梅子は笑って酒を注いだ...
夏目漱石 「それから」
...「それはいい塩梅(あんばい)だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...梅花の匂いをこもらせた白湯(さゆ)を味(あじわ)った...
室生犀星 「津の国人」
...梅田定明という人だが」「若狭の人で梅田……」大助はすぐに思い当った...
山本周五郎 「新潮記」
...それでも梅八は立っていって小机を出し...
山本周五郎 「新潮記」
...梅の木の多い方へとさまよっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...申しつかって参りましたので」「大儀じゃった」梅の枝を...
吉川英治 「親鸞」
...梅雨(つゆ)も霽(あが)ろう...
吉川英治 「茶漬三略」
...小梅村の家の方へ一目散に帰って行った...
吉川英治 「松のや露八」
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