...衣桁(いかう)が立(た)つて...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...玄關の桁(けた)や垂木(たるき)がカツラだと云ふのを名殘り惜しさうに見てゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...夜の色の桁を乘越え...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「さしあげた腕」
...天性の覇気が脱線して桁(けた)を外(はず)れた変態生活に横流した...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...計算は二桁しか出ておらんぞ”と...
佐野昌一 「虫喰い算大会」
...また甲板を横切って突然傾いた帆の下桁をくぐり抜けながら...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...どっしりとした井桁の枠の嵌(は)まったこれも穹窿形の円窓や...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...山の神は壁際の衣桁から熊の毛皮をとりおろして...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...いかなる測定をなす際にも直接間接に定め得る数量の最後の桁には偶然が随伴す...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...大鳥居の柱は立っているが上の横桁(よこげた)が外(はず)れかかり...
寺田寅彦 「震災日記より」
...自分にはかまわず片すみの衣桁(いこう)に掛かっている着物の袂(たもと)をさぐって何か帯の間へはさんでいたが...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...机も衣桁(いこう)もなく...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...そのまま蟻(あり)の這うように井桁(いげた)の葛籠(つづら)の方へ寄って...
中里介山 「大菩薩峠」
...子供らは一せいに橋桁の上へ躍り出して...
「赤い貨車」
...庄兵衛はいかに桁(けた)を違えて考えてみても...
森鴎外 「高瀬舟」
...桁外(けたはず)れな話しが世間にはいろいろとございます...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...‥‥これ等の小さなもの共は、紅海の恐ろしい太陽に照らされて、帆桁の上に、舷門の上に、幾千となく死んで落ちた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...特によくしゃべったのは赤木桁平で...
和辻哲郎 「漱石の人物」
便利!手書き漢字入力検索