...公平且つ誠実に申し立てねばならぬ」「はい」こうして鑑定の根拠について精細な尋問がすすめられた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...折角東洋を根拠にして地盤を築き上げたのに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...このような天皇制廃止論の主張には、その根拠にも、その立論のみちすじにも、幾多の肯(うべな)いがたきところがあるが、それに反対して天皇制の維持を主張するものの言議にも、また何故に皇室の永久性の観念が生じまた発達したかの真の理由を理解せず、なおその根拠として説かれていることが歴史的事実に背(そむ)いている点もある上に、天皇制維持の名の下に民主主義の政治の実現を阻止しようとする思想的傾向の隠されているがごとき感じを人に与えることさえもないではない...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...華府(ワシントン)を根拠にしてマウント・ウェザーの気象台などを見物して...
寺田寅彦 「夏」
...そう思わせるもう一つの根拠に...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...自然科学がイデオロギー性を有たないということの根拠になるのではない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...同じ根拠によって区別されることは...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...それがダーウィンによって実証的な根拠に立った科学的理論となるためには...
戸坂潤 「辞典」
...技術学上の根拠に立つのである...
戸坂潤 「辞典」
...言論自由の抑制も単に法規的な根拠にあきたらずに...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...今この結論の是非はともかくとしてその根拠にはなお困難がありはせぬかと思われる...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...何の根拠に出でたのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...どういう科学的な根拠によることなのです?」「つまり...
久生十蘭 「地底獣国」
...その根拠には一五八五年一月十八日マティニョン元帥宛のモンテーニュの書簡があげられる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかしどうしてそれを学ぶことが琉語を棄てねばならぬ根拠になるのでしょうか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...そのご大塔ノ宮は、吉野を根拠に、依然、宮方の士を募ッており、正成は一時、伊賀に身をかくしていたが、近ごろは、和泉、摂津の辺まで出て“幻の軍”を指揮している形跡がある...
吉川英治 「私本太平記」
...他人を嘲る根拠にはなり得ない...
和辻哲郎 「転向」
...無根拠に終わると言われなくてはならぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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