...瞞着と遁避との途に思ひ惑ひつゝ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...ただ人間は nicety の仮面の下に自分自らを瞞着(まんちゃく)しようとしているのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...無知で愚昧な被害民は瞞着できても...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その瞞着に對して...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...組織的瞞着の有力なる一分子である...
大杉栄 「征服の事実」
...完璧(かんぺき)の瞞着の陣地も...
太宰治 「東京八景」
...瞞着するのみならず欺いて居る...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...仮令(たとい)弥縫以て一時を瞞着するも史学の進歩は何の時にか之を看破せずして止まん...
津田左右吉 「史論の流行」
...すべての瞞着と詐欺とが或る缺陷から出てくるといふことは...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...すべての瞞着と詐欺とが或る欠陥から出てくるということは...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...彼は瞞着(まんちゃく)者かもしくは狂人だと見なしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あなたはほんとに瞞着家です...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...差配を瞞着してしまった松木...
豊島与志雄 「古井戸」
...だが其時は病氣であつたからといふので一時先生を瞞着して居た...
長塚節 「開業醫」
...又しても例の婦人の嫉妬など唱えて以て世間を瞞着(まんちゃく)せんとするも...
福沢諭吉 「女大学評論」
...以て冥々(めいめい)の間に自家の醜を瞞着(まんちゃく)せんとするが如き工風(くふう)を運(めぐ)らすも...
福沢諭吉 「日本男子論」
...あるいは人々を瞞着(まんちゃく)してうまうま出世したかも知れぬ...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...よく出鱈目や茶羅鉾(ちゃらっぽこ)を云って他人を瞞着しようとする時又は気がさしたり図星を刺されたり素(す)ッ破(ぱ)抜かれたりした場合なぞに...
夢野久作 「鼻の表現」
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