...君のやうな詐欺と瞞着との生活を憎まずにゐられないのだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...瞞着(ごまかし)の出来ない実印を用いるより尚確かの事として拇印を捺します...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...いわゆる国民教育の起原にしてかつ基礎たる組織的瞞着の諸種の手段が行われた...
大杉栄 「征服の事実」
...非常に謎めかしいいいかたで「瞞着人を瞞着してやるということはいかがなものでございましょうか」この謎の意味は...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...――ロオペのうぬぼれとは反対に――スペインはすこしも「瞞着されて」いないのである...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...完璧(かんぺき)の瞞着の陣地も...
太宰治 「東京八景」
...仮令(たとい)弥縫以て一時を瞞着するも史学の進歩は何の時にか之を看破せずして止まん...
津田左右吉 「史論の流行」
...なぜならすべての瞞着あるひは詐欺のうちには何等かの不完全性が見出されるから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...新聞でも見ながら「ミット」や「オーネ」のコーヒーをちびちびなめながら淡い郷愁を瞞着(まんちゃく)するのが常習になってしまった...
寺田寅彦 「コーヒー哲学序説」
...もっとも愚かなもっとも瞞着(まんちゃく)的なものとなる……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あなたはほんとに瞞着家です...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...みんなを瞞着してしまいました...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...これは彼等が世間を瞞着(まんちゃく)するために製造した名でその実は正に逆上である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...由て以て文明社会を瞞着(まんちゃく)せんとする者と言う可し...
福沢諭吉 「新女大学」
...なおかつ一世を瞞着(まんちゃく)して得々(とくとく)横行すべきほどの...
福沢諭吉 「徳育如何」
...畢竟(ひっきょう)彼奴等(あいつら)は虚言(うそ)を吐(つい)て世の中を瞞着(まんちゃく)する売国奴(ばいこくど)だと云うような評判がソロ/\行(おこなわ)れて来て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...あるいは人々を瞞着(まんちゃく)してうまうま出世したかも知れぬ...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...その人間の本心から湧き出して来る感情が鼻の上に現われるのばかりは瞞着する事が出来ないように出来ているのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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