...君のやうな詐欺と瞞着との生活を憎まずにゐられないのだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...英語独稽古から初めて此頃では瞞着(まやかし)の化粧品と小間物を売つてマゴ/\しておるが君...
内田魯庵 「貧書生」
...瞞着である」と...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...いわゆる国民教育の起原にしてかつ基礎たる組織的瞞着の諸種の手段が行われた...
大杉栄 「征服の事実」
...非常に謎めかしいいいかたで「瞞着人を瞞着してやるということはいかがなものでございましょうか」この謎の意味は...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...完璧(かんぺき)の瞞着の陣地も...
太宰治 「東京八景」
...瞞着するのみならず欺いて居る...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...私が一時を瞞着(まんちゃく)して...
田山花袋 「蒲団」
...仮令(たとい)弥縫以て一時を瞞着するも史学の進歩は何の時にか之を看破せずして止まん...
津田左右吉 「史論の流行」
...つまり瞞着(まんちゃく)しようと思って悪企みをしてやがるのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...瞞着(だまさ)れて来たんじゃない...
夏目漱石 「坑夫」
...猫なで声で人を瞞着(まんちゃく)するとか...
新渡戸稲造 「自警録」
...それは現実を瞞着(まんちゃく)した旧思想に過ぎず...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...由て以て文明社会を瞞着(まんちゃく)せんとする者と言う可し...
福沢諭吉 「新女大学」
...他人を瞞着した経験もない...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...それさへ大尽の眼を瞞着する奴等の芝居であつたのか? と銀原や鶴巻は震へたり...
牧野信一 「武者窓日記」
...いずれも我々を瞞着(まんちゃく)する言葉だけの論拠にすぎない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...よく出鱈目や茶羅鉾(ちゃらっぽこ)を云って他人を瞞着しようとする時又は気がさしたり図星を刺されたり素(す)ッ破(ぱ)抜かれたりした場合なぞに...
夢野久作 「鼻の表現」
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