...それは梢に巣食つた栗鼠(りす)も...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...」と翁が呼ぶと、栗鼠(りす)よ、栗鼠よ、古栗鼠の小栗鼠が、樹の根の、黒檀(こくたん)のごとくに光沢(つや)あって、木目は、蘭を浮彫にしたようなのを、前脚で抱えて、ひょんと出た...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...栗鼠(りす)のやうなる声立ててわが袖を捉へ忽ちわが背に攀(よ)ぢつ...
永井荷風 「葡萄棚」
...あれからずつとおれらは逃走してやつて來たのだあの遠い極光地方で 寒ざらしの空の下をみんなは栗鼠のやうに這ひつたいつもおれたちの行くところでは暗愁の...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...つまり彼は栗鼠(りす)か猿かのように飛び廻ったあとなので...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...自分の別莊の裏の胡桃の木に栗鼠が出たとか...
堀辰雄 「恢復期」
...栗鼠の奴のにほひまで嗅ぐことが出來たわけだ...
堀辰雄 「手紙」
...墓と墓の間をまるで栗鼠(りす)のように逃げ廻りながら...
堀辰雄 「三つの挿話」
...それは一匹の栗鼠(りす)だった...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...黙りこくって糊を煮てゐるだらうおゝ――それともきみらは今宵群衆の中に潜り込み栗鼠のようにすばしこく...
槇村浩 「出征」
...大臣(だいじん)の子のタルラはいちばんさきに立って鳥を見てはばあと両手(りょうて)をあげて追(お)い栗鼠(りす)を見つけては高く叫(さけ)んでおどしました...
宮沢賢治 「学者アラムハラドの見た着物」
...たゞたくさんのくるみの木が葉をさんさんと光らしてその霧の中に立ち黄金の円光をもった電気栗鼠が可愛い顔をその中からちらちらのぞいてゐるだけでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...ただたくさんのくるみの木が葉をさんさんと光らしてその霧の中に立ち黄金(きん)の円光をもった電気栗鼠(りす)が可愛(かあい)い顔をその中からちらちらのぞいているだけでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...栗鼠(りす)ものめ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...栗鼠(りす)が畳を駈けているあの岡崎の草庵なのである...
吉川英治 「親鸞」
...栗鼠(りす)はそこらにうろついている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...栗鼠(りす)や狐が隣近所(となりきんじょ)のうちはよいが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...栗鼠(りす)のようにすばやくどこかへ隠れこんでしまったらしかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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