...温和な春の日の箱車(はこぐるま)のなかに狎(な)れ親しんでちやうど麝香猫と褐色の栗鼠(りす)とのやうにいがみあふ...
大手拓次 「藍色の蟇」
...その上を栗鼠(りす)が面白さうに驅けつた...
オウ・ヘンリ 三宅幾三郎訳 「水車のある教會」
...ことに英吉利(イギリス)人が灰色兎・栗鼠・蜂鳥・馴鹿・かんがるう・野犬を襲撃するくだりには...
谷譲次 「踊る地平線」
...自分の別荘の裏の胡桃(くるみ)の木に栗鼠(りす)が出たとか...
堀辰雄 「恢復期」
...私はその小さな弟からこれは兎これは栗鼠(りす)...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...一六七六年版タヴェルニエーの『波斯(ペルシア)紀行』には拝火(ゴウル)教徒兎と栗鼠(りす)は人同様その雌が毎月経水を生ずとて忌んで食わぬとある...
南方熊楠 「十二支考」
...栗鼠遁(のが)れ能わず悲しみ鳴く...
南方熊楠 「十二支考」
...栗鼠は樹を走り、上りまた下り、また上り下る...
南方熊楠 「十二支考」
...そのうち太郎が母さんの膝へ栗鼠(りす)のようによじのぼって丸くなって眠ってしまい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一匹の栗鼠(りす)を見つけ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...指先に銀色の栗鼠(りす)の刺繍を曲げながら慄えて来た...
横光利一 「上海」
...栗鼠(りす)のごとき敏活な男の影...
吉川英治 「江戸三国志」
...ただ美しい栗鼠(りす)のごとく成長して来たこの野性の処女を...
吉川英治 「大岡越前」
...栗鼠(りす)ものめ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...栗鼠(りす)みたいに止まっていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...山野に巣食う栗鼠(りす)や貉(むじな)の分際で」「いや...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――自分の中に棲(す)む狐や、鷲(わし)や、栗鼠(りす)は、ほんとに恐い)と、いわれた...
吉川英治 「親鸞」
...それへ栗鼠(りす)が飛びついているだけの構図である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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