...何となく万事引込思案で印象の栄えないのをしきりと気に懸けてゐた...
犬養健 「朧夜」
...一向栄えない仕事も此の一年半の間には比較的成功をした...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...どんなもんだい、と胸の奥で、こっそりタンカに似たものを呟いてみるのだが、どうもわれながら、栄えない...
太宰治 「八十八夜」
...日本人にとっては俳諧が栄えるか栄えないかはもっと重大の意義をもつであろう...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...そのささやかな栄えないはたらきは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...当時の私共の生活のように寂しい栄えないものであったと思われる...
宮本百合子 「犬のはじまり」
...一向栄えないものになったように見える...
宮本百合子 「印象」
...いつまでたっても栄えない理由も...
三好十郎 「恐怖の季節」
...その報いで子孫が栄えないなどと言う人もあったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...美を誤った工藝が栄えないともかぎらないであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...「その人たちには私が栄えない役を勤め...
山本周五郎 「日本婦道記」
...「この土地の長く栄えない原因は...
吉川英治 「三国志」
...けれどもまた告白が不純である所には芸術の真実は栄えない...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...キリスト教が京都で栄えないのは何故であるか...
和辻哲郎 「鎖国」
...それのない所に生は栄えないだろう...
和辻哲郎 「ベエトォフェンの面」
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