...その奇妙な物売だけはことに柿江の注意を牽(ひ)いた...
有島武郎 「星座」
...柿色の制服を着る際には...
海野十三 「柿色の紙風船」
...こいから柿内の姉さんとこ行て帰りにずっと笠屋町い廻るさかい待ってて欲しいうて別れなさった...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...風が出て柿の葉をしきりにおとす...
種田山頭火 「其中日記」
...渋柿)*古典的物理学の自然観はすべての現象を広義における物質とその運動との二つの観念によって表現するものである...
寺田寅彦 「柿の種」
...渋柿)*上野松坂屋(まつざかや)七階食堂の食卓に空席を捜しあてて腰を下ろした...
寺田寅彦 「柿の種」
...渋柿)女の顔夏目先生が洋行から帰ったときに...
寺田寅彦 「柿の種」
...渋柿)曙町より(二十六)風呂桶(ふろおけ)から出て胸のあたりを流していたら左の腕に何かしら細長いものがかすかにさわるようなかゆみを感じた...
寺田寅彦 「柿の種」
...金縁(きんぶち)眼鏡の紳士林檎柿など山の如く盛りたる皿を小脇(こわき)にかゝへて「分捕々々(ぶんどり/\)」と駆けて来たまふなど...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...縁側に柿を一つ置いて...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...桃や、栗や、柿(かき)や、みかんなど、そのうちには、一年中くだものがたえないやうになるでせう...
豊島与志雄 「ふしぎな池」
......
永井荷風 「桑中喜語」
...柿の若葉は楓(かえで)にも優(まさ)って今が丁度新緑の最も軟(やわら)かな色を示した時である...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...柿色の美しいけさを着てあらはれました...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...柿など食べながらしばらく話しあい...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...イチジクの別名として九州地方にはトウガキ(唐柿)の方言がある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...誰か歯形を白くつけたままの柿の実が樹に成っている...
横光利一 「夜の靴」
...なぜ柿岡へゆくことを...
吉川英治 「親鸞」
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