...田舎家の軒に柿の実が紅(あか)く色づくやうになつた...
薄田泣菫 「茶話」
...郷里から送つて来た御所柿も...
薄田泣菫 「独楽園」
...柿内夫人園子より光子へ...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...柿の落葉がうつくしうなる...
種田山頭火 「其中日記」
...ちよいと一杯が三杯になつた! ほろ酔のこゝろよさ!茶の花がうつくしい、熟柿もうまい...
種田山頭火 「其中日記」
...夜は一洵居へ――柿の会出席...
種田山頭火 「松山日記」
...根本をよくふまれると柿は丈夫になるということです...
壺井栄 「柿の木のある家」
...渋柿)*日本は地震国だと言って悲観する人もある...
寺田寅彦 「柿の種」
...渋柿)曙町より(二十一)昭和九年八月十五日は浅間山火山観測所の創立記念日で...
寺田寅彦 「柿の種」
...柿沼には知らせていませんでしたが...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...柿沼と別れ際にじっと顔を見合った時のことが...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...手に持った柿をぱたりと崖の下に落した...
夏目漱石 「永日小品」
...彼の記憶にいつまでも残っている柿の樹(き)の下を潜(くぐ)った津田は...
夏目漱石 「明暗」
...柿がいくつも青い玉になって光っていた...
火野葦平 「糞尿譚」
...足利時代に成ったらしい「柿本氏系図」に信濃(しなの)の前司さるがきと出たれば本よりかの国の名産と見える...
南方熊楠 「十二支考」
...越後の三面村ではこの熟柿をトンコと呼んで居る...
柳田國男 「食料名彙」
...そしてあの初生りの柿が一つでも熟れていたら...
山本周五郎 「日本婦道記」
...書院の方の庭にある柿(かき)の樹で大きな油蝉(あぶらぜみ)が暑苦(あつくる)しく啼き出した...
與謝野寛 「蓬生」
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