...握り飯と柿(かき)と交換した...
芥川龍之介 「猿蟹合戦」
...ただ一度の遊興は柿江の心をよけい空想的にして...
有島武郎 「星座」
...胡瓜がしつかりつかんでゐる番茶濃きにもおばあさんのおもかげ・柿の花のぽとりとひとりで・てふてふうらからおもてへひらひら街が灯つた青葉を通して遠く近く入浴して心気颯爽...
種田山頭火 「行乞記」
...・柿の若葉が、食べるものがなくなつた・空腹、けふのサイレンのいつまでも鳴り・うつてもうたれても蝿は膳のそば(雑)・かついでおもいうれしい春の穂・焼かれる虫の音たてて死ぬる・暮れるとしぼむ花草でてふてふの夢・花に花が、てふちよがてふちよに・梅雨めく雲でぬけさうなぬけない歯で・雑草ほしいまゝなる花にして雑草しげり借金ふえるばかり・ゆふ風ゆうぜんとして蜘蛛は待つ・若葉から若葉へゆふべの蜘蛛はいそがしく・ふと眼がさめて風ふく改作・ひよつこり筍ぽつきりぬかれた六月十三日晴、空ラ梅雨らしい...
種田山頭火 「其中日記」
...渋柿)*気象学者が cirrus と名づける雲がある...
寺田寅彦 「柿の種」
...渋柿)*桜の静かに散る夕...
寺田寅彦 「柿の種」
...柿沼の言葉にしても...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...シカゴなどへも本物の柿が来ているが...
中谷宇吉郎 「果物の天国」
...大(おほ)きな柿(かき)の木(き)の下(した)で蝉(せみ)の捕(と)りくらをしてゐるのを...
夏目漱石 「門」
...彼(かれ)は全身(ぜんしん)に澁(しぶ)に似(に)た柿(かき)に似(に)た茶(ちや)に似(に)た色(いろ)の法衣(ころも)を纏(まと)つてゐた...
夏目漱石 「門」
...椽側(えんがわ)へ出て甘干しの柿を一つ食って……」「また柿を食ったのかい...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...柿の樹へ縛つた證據ぢやございませんか」平次の探索は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それがとかく耐乾性の弱い例の柿のためには好都合で...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...葉を落した背戸の柿の木には...
矢田津世子 「女心拾遺」
...澁柿を甘くする技術のことであつた...
柳田國男 「食料名彙」
...兄が十九歳でお役名だけ継ぎました」柿崎兵馬は十歳のときから宇和島の明倫館にはいって学んでいた...
山本周五郎 「新潮記」
...柿崎みやという本名を...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...熟柿のべたべた落ちる夢も時々みます...
横光利一 「マルクスの審判」
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