...彼の母はそれを見兼ねて枳(ケンボナシ)の実を拾って来て其塞った鼻の孔へ押し込んでは僅かに呼吸の途をつけてやった...
長塚節 「太十と其犬」
...其枳の為に救われたということで最初から彼の普通でないことが示されて居るといってもいい...
長塚節 「太十と其犬」
...全く枳園自家の労作に出でたと云ふことには...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」一句枳園の面目を見る...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...枳園の考証する所に従へば...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「わたくしは伊沢榛軒、同柏軒、渋江抽斎、森枳園、小島成斎、石塚豊芥子(ほうかいし)の人々と寿海老人の勧進帳を観たことを記憶してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...森枳園は榛軒のためには父の遺弟子である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...枳園の如きは其一人である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...森氏で此年枳園が将軍家茂に謁見した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...棠軒をして森枳園と交代して東京に赴き...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」子を喪つた枳園夫妻を訪うたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...枳園の書後に見えておる...
森鴎外 「渋江抽斎」
...伊沢の門下で枳園楊庵の二人は一双の奇癖家として遇せられていた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...これは当時三十一歳であった枳園には...
森鴎外 「渋江抽斎」
...そして五月には阿部正弘が枳園の帰藩を許した...
森鴎外 「渋江抽斎」
...枳園が医書彫刻取扱手伝(てつだい)という名義を以て...
森鴎外 「渋江抽斎」
...枳園は四十二歳になっていた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...枳殻(からたち)にさへ花の咲く夏の初めにいたましや...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??