...乳房をあてがって見たが乳は枯れていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...枯れた細い枝が五六本...
太宰治 「猿ヶ島」
...何たる個人的感情の枯れた(インディファレント)「紳士的現象」であろう! UOGH! なんという無関心な...
谷譲次 「踊る地平線」
...ルンペンとして二人の唄□あんまりうつくしいチユーリツプ枯れた四月廿七日雨...
種田山頭火 「行乞記」
...はだか木に百舌鳥のさけぶや・灯のとゞく草の枯れてゐるSよさようなら・ああいへばかうなる朝がきて別れる(改作)石鴨荘草山のしたしさを鶯もなき・月のあかるい水くんでおく・窓からいつも見える木のいつかもみづれる月あかり・月のひかりの...
種田山頭火 「其中日記」
...それにもかかわらず店はいつでも飾られていてビール罎の花の枯れている事はなかった...
寺田寅彦 「嵐」
...しかしそれで枯れ枝などを切ると刃が欠けるという主人の言葉はほんとうらしかった...
寺田寅彦 「芝刈り」
...山で拾って来た枯れ枝を集めて...
徳永直 「あまり者」
...壁の頂にはえてる少しの枯れ草を風が吹いて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...朝顔の葉は枯れ干されて...
永井荷風 「枯葉の記」
...まだ枯れずにいる松の木立(こだち)が枯蘆の茂った彼方の空に聳えている...
永井荷風 「元八まん」
...黄ばんだ枯れ葉が...
中村地平 「南方郵信」
...「ええ、旦那、枯れきってまさ、――たしかに参(めえ)ってますだ、――この世からおさらばしてますだ」「こいつあいったい、どうしたらいいだろうなあ?」とルグランは、いかにも困りきったらしく、言った...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...僅(わず)かに貧しい細毛が所どころ昔の激烈な争いを物語りながら枯れかかって生(は)えていた...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...谷間いっぱいに生えているいたどりはもう黄色く枯れかかっている...
横光利一 「夜の靴」
...それでも小鳥を遊ばせるに十分な枯れてゐる木...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...枯れたら枯れたまま...
吉川英治 「私本太平記」
...もう町に近い枯れ野だった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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