...旱魃(かんばつ)来(きた)りて水退くやこの二つの草が忽(たちま)ち枯るることをいうたのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...幹土に枯るる樹木も水の香(か)にあえば...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...今其木を植えて、生いつけば福を得、其木を植えて、枯るれば、福あらず...
高木敏雄 「比較神話学」
...枯るゝ庭ものの草紙(そうし)にあるがごと黒きしみつとあり五郎兵衛柿(ごろべえがき)とかや此庭も夫唱婦随の枯るゝまゝ十一月三十日 風生居招宴...
高浜虚子 「五百五十句」
...枯草に尚(なお)さま/″\の姿あり高々と枯れ了(おお)せたる芒(すすき)かなもの皆の枯るゝ見に来よ百花園十二月十六日 家庭俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...甘藷(いも)焼けてゐる藁(わら)の火の美しく枯菊に尚(な)ほ或物(あるもの)をとどめずや起き直り起き直らんと菊枯るる十二月二十四日 鎌倉俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...冬の日の尚ある力菊残るこの辺は蚕の村か桑枯るる山越えて来たり峠は雪なりし十二月五日 松本浅間温泉たかの湯...
高浜虚子 「六百句」
...・人がきたよな枇杷の葉のおちるだけ・生きられるだけは生きやう草萠ゆる(追加二句)・萠ゆる草枯るる草に風が強い・晴れて風ふき仕事を持たない・やつぱりひとりがよよ(マヽ)しいい(マヽ)雑草(再録)五月十一日起きてまづ空を仰ぐ...
種田山頭火 「其中日記」
...――めうがのこそれもふるさとのにほひをさぐる・おもひでのみち尾花墓場まで・ポプラに風も秋めいてきた坑木の堆積・こゝにわたしがつく/\ぼうしがいちにち・月のへちまの水がいつぱい・いつでも死ねる草の枯るゝや九月十一日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...一将功成って万骨枯る...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...此頃の天気模様なれば枯るゝ憂なし...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...萌(も)え出づるも、枯るるも、同じ野辺の草いづれか、秋に、逢はで、果つべき四十五その時、賢母はいささか手持無沙汰に見えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...根壊(やぶ)るればすなわち枯る...
新渡戸稲造 「自警録」
...後ろにも湖水を前にせざるものあらざる草の早くうら枯る同じ時裏磐悌の火山湖地帯にも遊んだが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...髪乱し人来て泣きぬうらがなし豆の巻き髭黄に枯るゝ頃女友達が訴へに来たが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
......
室生犀星 「抒情小曲集」
...* これもまた「一将功なって万骨枯る」の語と共に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いわゆる万骨の枯るるものが物言わなかったのである...
柳田国男 「海上の道」
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