...人の板敷きの場所を歩く音がハッキリ聞こえておる...
井上円了 「おばけの正体」
...板敷の上にのたうちまわって哄笑(こうしょう)した...
海野十三 「雷」
...がらんと広い板敷の部屋に通された...
太宰治 「正義と微笑」
...板敷の向うは三疊ほどの疊敷になつてゐること...
田畑修一郎 「南方」
...地袋の前の板敷から...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...五間ばかりなる家の板敷もなく距(へだ)てもなく...
中里介山 「法然行伝」
...板敷の広い台所へもってくる...
中谷宇吉郎 「おにぎりの味」
...住居は、裏にあって、板敷の台所で、つながっていた...
中谷宇吉郎 「私の生まれた家」
...その通りに違ひ御座いません」幸右衞門は板敷の上へ兩手を突きます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...板敷の縁側に默つて一刻も坐つて居ようと言つた人柄です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その中は半分板敷の十二疊間で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...と板敷の上には、かなりの埃りで、死骸は梯子の段々の間を潜つたやうに、二階の手摺の眞下、丁度梯子の裏に轉がつて居るではありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...四十畳ぐらいの広さの雑居房の板敷で下士官兵が正坐させられていた...
久生十蘭 「ノア」
...板敷のところを道場にして...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...半(なかば)は板敷(いたじき)半はセメントの土間にして天井におよそ四坪の硝子明取(がらすあかりと)りあり...
村井弦斎 「食道楽」
...自分は縁側の板敷...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...板敷へじかに坐り...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...板敷もところ狭きまで...
吉川英治 「新書太閤記」
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