...板敷き、畳敷き、押入を中心に、西は大きな押入と人夫室兼用食堂...
石川欣一 「可愛い山」
...台所の板敷を辛(やつ)と這つて来たが...
石川啄木 「鳥影」
...玄關(げんくわん)を入(はひ)ると十五六疊(じふごろくでふ)の板敷(いたじき)...
泉鏡花 「怪談女の輪」
...椅子は板敷きのもので...
海野十三 「四次元漂流」
...板敷の向うは三疊ほどの疊敷になつてゐること...
田畑修一郎 「南方」
...女湯の流しの板敷を半分と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...冷たい板敷をなつかしむように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物置は板敷で六坪くらゐはあるでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...板敷に血溜りの無いのも變だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...板敷の上にごろりと横たはる...
原民喜 「飢ゑ」
...女はその儘荒(あば)らな板敷のうえにいつまでも泣き伏していた...
堀辰雄 「曠野」
...臺所の板敷に――疊などをよごしては迷惑をかけると思つたらしいのです...
三好十郎 「肌の匂い」
...一「病人たちの不平は知っている」新出去定(にいできょじょう)は歩きながら云った、「病室が板敷で、茣蓙(ござ)の上に夜具をのべて寝ること、仕着(しきせ)が同じで、帯をしめず、付紐(つけひも)を結ぶことなど、――これは病室だけではなく医員の部屋も同じことだが、病人たちは牢舎(ろうや)に入れられたようだと云っているそうだ、病人ばかりではなく、医員の多くもそんなふうに思っているらしいが、保本はどうだ、おまえどう思う」「べつになんとも思いません」そう云ってから、登はいそいで付け加えた、「却(かえ)って清潔でいいと思います」「追従を云うな、おれは追従は嫌いだ」登は黙った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...金若は帝がお手に取ったのを見ると、後ろの板敷きへ、あとずさった...
吉川英治 「私本太平記」
...この板敷山の嶮(けん)を無難に通って行ったか?弁円を初め...
吉川英治 「親鸞」
...縁伝(えんづた)いに師匠の部屋の前に来て板敷の上へ畏(かしこ)まった...
吉川英治 「増長天王」
...三間(げん)幅(はば)ぐらいな板敷となっていて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...この部屋も板敷である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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