...来る年も来る年も苦しんだことを思い出した...
海野十三 「三十年後の世界」
...私は来る年毎に必ずそれを考えるのだが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「今年の抱負」
...来る年々に家畜群はこの常緑の流れで飲み...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...来る年の運勢を占うたげまひよ...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...この行事には、貞之助と悦子とは仕事や学校の方の都合で欠席したことがあるけれども、幸子、雪子、妙子の三姉妹の顔が揃(そろ)わなかったことは一度もなく、幸子としては、散る花を惜しむと共に、妹たちの娘時代を惜しむ心も加わっていたので、来る年毎に、口にこそ出さね、少くとも雪子と一緒に花を見るのは、今年が最後ではあるまいかと思い思いした...
谷崎潤一郎 「細雪」
...来る年も来る年も...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...自分の仕事に対する興味も次第に増して来る年齢でもある...
外村繁 「澪標」
...来る年も来る年も...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...老の身には若き人のやうに来る年の春を待つ余裕がない...
永井壮吉 「冬日の窓」
...お秀ののしかかって来る年増美の鬱陶(うっとう)しさに比べて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...来る年も来る年も待ち侘(と)ったが...
久生十蘭 「生霊」
...私は来る年も来る年も...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...来る年の草の芽はどこにもとめよう...
三木清 「私の果樹園」
...丁度すべてに変化の来る年頃にあったお関は種々の生理上の動揺と共に段々川を流されて行く砂の様に気付かない内に性質を変えられて来て居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...雁のはやく来る年は凶作だという...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あしたからの来る年は...
吉川英治 「私本太平記」
...――難しいのは」「お手当ばかり戴いていて、心苦しゅう存じますが」「よけいな気遣(きづか)いはするな」「ありがとうぞんじまする」「来年、さらい年、また、来る年も、来る年も...
吉川英治 「新書太閤記」
...いやしくも天日の下(もと)に、剣槍を振舞い、人血を地にながす業(わざ)が、かりそめにも私業であってよかろうか」と、日頃の思いを述べ、「しかも筑前守は、また来る年にも、各の血ぶるいを励まし、いよいよ剣槍を研(と)ぐべしと叱咤するだろう...
吉川英治 「新書太閤記」
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