...常にその小説の最後の場面までの設計なしでは始められない...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...もう直ぐ後に迫って来ている最後の場面の苦しさが今から予想されるのであった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...最後の場面、山頭火五十五年の生涯はたゞ悪夢の連続に過ぎなかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...最後の場面の一齣は不快だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...最後の場面ではこの兵士の行列は前とは直角だけ回転している...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...最後の場面でおつたが取り落とした錦絵(にしきえ)の相撲取(すもうと)りを見て急に昔の茂兵衛のアイデンティティーを思い出すところは...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...最後の場面で、花売りの手車と自動車とが先刻衝突したままの位置で人けのない町のまん中に、降りしきる驟雨(しゅうう)にぬれている...
寺田寅彦 「映画雑感(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...最後の場面で自殺したナナが二人の男の手を握って二人の顔を見比べながら涙の中からうれしそうに笑って死んで行くところなどもやはりどうしても女らしいインタープレテーションだと思われておもしろかった...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...たとえば最後の場面でお染(そめ)が姉夫婦を見送ってから急に傷の痛みを感じてベンチに腰をかけるとき三味線がばたりと倒れるその音だけを聞かせるが...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...」(一二)(一一)ジャン・クリストフの最後の場面参照...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...最後の場面に到(いた)って...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...それでいてかなり厚味のある筆触で叙述をすすめて最後の場面で軽いウイットでしめくくってあるところは余裕のある書きぶりである...
平林初之輔 「探偵小説壇の諸傾向」
...こんどの物語の結末――あの不しあわせな女がこの湖のほとりでむかしの男と再会する最後の場面――を考えてから...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...その最後の場面には...
本庄陸男 「石狩川」
...最後の場面で再び女万歳師となったおふみ...
宮本百合子 「「愛怨峡」における映画的表現の問題」
...……そうして眼の前に展開している死人の夢の最後の場面……四つの死体に飾られた私の室(へや)も...
夢野久作 「暗黒公使」
...その呪われた研究がいよいよ最後の場面に這入ると同時に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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