...枸杞(くこ)だと言う...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...遂に杞憂(きゆう)に終ったのであるから...
海野十三 「柿色の紙風船」
...あっちで何か間違いでもあったんじゃないかしら」二人の心配は果たして杞憂(きゆう)であったろうか...
海野十三 「地球発狂事件」
...しかもその杞憂は十分にある」正造はまたそういって胸底の憂を語らずにはいられなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...放送俳句会の為に豊岡から出て来てゐた杞陽君は...
高浜虚子 「椿子物語」
...併しこの杞憂はそれ程無根拠ではない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...まだ与えられていない将来の可能性(理想・想像・期待・杞憂其の他)とを同列に――非日常性的に・形式論理的に――並べて取り扱うことは...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...己のかう思つたのが決して杞憂(きいう)でないと云ふ事が間もなく証明せられた...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...陳杞世家の末には人民に功徳の有つた人の末孫が或は帝王となり或は大諸侯となつたのであつて...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...もっともこれが私の杞憂に終れば...
中谷宇吉郎 「北海道開発に消えた八百億円」
...そのような懸念はほとんど杞憂(きゆう)でしょうし...
野呂栄太郎 「平野義太郎宛書簡」
...私の杞憂は一掃された...
堀辰雄 「馬車を待つ間」
...杞柳(きりゅう)を編んで籠(かご)を作る仕事は支那にもありますが...
柳宗悦 「手仕事の日本」
......
山之口貘 「山之口貘詩集」
...自分の湯呑に枸杞の茶を注いだ...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...その底なしの凡情ぶりを杞憂(きゆう)するにちがいなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...時雲の早さはそんな小心者の杞憂(きゆう)ごときは...
吉川英治 「新書太閤記」
...杞憂(きゆう)のひとつにしていたところである...
吉川英治 「新書太閤記」
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