...村はずれの坂の降口(おりくち)の大きな銀杏(いちょう)の樹の根で民子のくるのを待った...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...つかれた顔をして村はずれの宿屋(やどや)のまえのベンチにすわりこんでいた...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...その村はずれの森の中に...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...その村はずれを流れている川を二里ばかりさかのぼると馬禿山の裏へ出て...
太宰治 「魚服記」
...村はずれに大きな川がしらじらと光っていて...
知里真志保 「あの世の入口」
...だんだん遠ざかっていく黒いうしろ姿が村はずれの藪(やぶ)のかげにかくれて見えなくなると...
壺井栄 「大根の葉」
...ポットペチミットは反対の村はずれに住んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...シェルの方に面したモンフェルメイュの村はずれの曲がりくねった人気(ひとけ)のない小路の入り乱れた中を通って行った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...……静かな夜明けの村はずれで...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...馬車が村はずれまで来た時彼は最初に出会った百姓を呼びとめた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...村はずれでの愉(た)しいほど期待に充ちた分かれ――...
堀辰雄 「菜穂子」
...私たちはとうとう村はずれの岐(わか)れ道まで来た...
堀辰雄 「楡の家」
...去年と同じ村はずれでの...
堀辰雄 「楡の家」
...或る村はずれの森...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...村はずれの小道を畑づたいにやや山手の方へのぼり行けば四坪ばかり地を囲うて中に範頼の霊を祭りたる小祠とその側に立てたる石碑とのみ空しく秋にあれて中々にとうとし...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...辻川の村はずれに出ると...
柳田国男 「故郷七十年」
...ただちに村はずれの路傍(みちばた)にもって行って幟に立てた...
柳田国男 「母の手毬歌」
...村はずれでそのシャレル爺さんに逢ったんですよ...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??