...精巧をきわめたガラス細工の花と真実の花との本質的な相違はこういう点にもある...
寺田寅彦 「備忘録」
...凡ゆる本質的な点に於て(なぜなら技術の本質は技術の歴史的発達に於て直接に現われる筈だったから)...
戸坂潤 「技術の哲学」
...ここにこそ新聞の真に本質的な区別がなくてはならぬ...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...両者の至極皮相的な連関を本質的なものと思い誤らせる結果になるだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...この本質的な空間・時間・の様々な夫々の現象形態にしか過ぎない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...片々たる(尤もその数は無限かも知れぬが)歴史的材料では本質的なものを導き出すには足るまい...
戸坂潤 「思想としての文学」
...生命現象を他の無機現象から区別する本質的な契機なのである...
戸坂潤 「辞典」
...無論古代以来ロマンはあったとか、ロマンにも色々の分類が必要だとかいう、歴史上や形式上のトリビアリズムを以てルカーチのテーゼを一応批判することは出来ようが(ペリヴェルゼフの如き)、本質的なことは、事実の羅列ではなくて事物の根本的な特徴づけなのである...
戸坂潤 「読書法」
...職分や技術や調和や諧調(かいちょう)の本質的な差異を見てとるだろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...本質的な必須条件は自然の治療力を助けることであるという考えから出発した...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...何よりも本質的なる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...眞の本質的な文學者であつた...
萩原朔太郎 「本質的な文學者」
...相互に何か本質的な差異を意味することを想定するならば...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...やはり僕らはそれをすぐれた長篇小説の一つの特性から來る――たとへば近代のプルウストやトオマス・マンの長篇小説の持つてゐるのと同樣な――何か本質的なもののやうに考へても見たいと思ひます...
堀辰雄 「若菜の卷など」
...これはたしかに最も本質的な点である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ある種の科学にとつてはその本質的な特性を毀すことになり...
三木清 「消息一通」
...成功も人生に本質的な冒險に屬するといふことを理解するとき...
三木清 「人生論ノート」
...死は生とひとしく我々の存在の本質的な一部なのであるから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
便利!手書き漢字入力検索