...彼はその本能的な温良性を思うがままに発揮しながら...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...人間の本能的な弱さからだと...
田中英光 「オリンポスの果実」
...飲食物なる最も端的な本能的なかたちを採って「遠い祖国」への恋ごころが――可哀そうにも!――動いていることを考えていただきたい...
谷譲次 「踊る地平線」
...で今や民衆の本能的な不安の内容が...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...けれども本能的な羞恥(しゅうち)から...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...同情にすがりたいという本能的な欲求があった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一種の本能的な嫌気(いやけ)を覚えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...本能的な深い貞節さで――聖(きよ)い感情で――夜の間いつも閉(し)め切られていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...本能的なのを意識的にまで...
豊島与志雄 「操守」
...これらの意図的な本能的な行動が広義の意味で医学的と考えることができるならば...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...それは動物の本能的な悲哀のように...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...人の本能的なる感性や情緒に訴へるものなのである...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...女の本能的な直感であろう...
山本周五郎 「さぶ」
...おちづは本能的な羞恥(しゅうち)で...
山本周五郎 「風流太平記」
...彼女の本能的な盲情(もうじょう)であったろうと考えられる...
夢野久作 「冗談に殺す」
...ただ女が偶然にも蛾に本能的な恐怖を持つてゐたにすぎないと...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...もっと本能的な動物でも感じるであろうような単純さで...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...すべて自己の道義的気質に抵触するものに対する本能的な気短い怒りである...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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