...利害の打算から來ると云ふよりも寧ろ本能的な羞恥と他人に煩はされざる自恣の欲求とから來る自己隱閉のこゝろも...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...たよりない幼いものに対する愛憐(あいれん)の情の源泉がやはり本能的なものだということが...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...新聞乃至ニュースを本能的な好奇心やセンセーション又は反抗意識から説明することは...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...本能的な不安を感じたのだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...本当の科学的精神は科学主義などという言葉に本能的な不純さを感じるだろう...
戸坂潤 「読書法」
...半ばは本能的な肉慾から...
豊島与志雄 「子を奪う」
...すべて本能的なものであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかもかかる本能的な偵察では...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...本能的なのを意識的にまで...
豊島与志雄 「操守」
...唯事(たゞごと)でないやうな氣がします」「それだけのことでは俺が乘込むわけにも行くまいよ」「でも親分さん」今吉は若くて敏感な者の本能的な恐怖(きようふ)に引ずられて此處へ來たのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それはただ動物的本能的なもので...
羽仁もと子 「たましいの教育」
...社会から自己を守らうとする本能的な自己欺瞞であつた...
北條民雄 「道化芝居」
...そしてこの男は健康な人間に対して本能的な憎悪を持つてゐる...
北條民雄 「道化芝居」
...描くことのできる何かをつかまえたい本能的な欲望が作用していた...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...以上のような本能的な直覚と信仰とを持って居た...
宮本百合子 「黄銅時代の為」
...烏の本能的なる貪食(どんしょく)を以(もっ)て...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...特に原始社会で極めて根強い本能的な力を有したことは否定できないが...
矢部貞治 「政治学入門」
...本能的な羞恥(しゅうち)であろう...
山本周五郎 「いさましい話」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??