...それは、犯罪前のあの微妙な変則的な心理の働き――謂(いわ)ば怯懦(きょうだ)に近い、本能的な用意、がそうさせたのだ...
大阪圭吉 「花束の虫」
...もっと深い本能的な起源があるのではないかという気がする...
寺田寅彦 「ゴルフ随行記」
...けれども本能的な羞恥(しゅうち)から...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...相手を幻惑しようという本能的な欲求が加わっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一種の本能的な嫌気(いやけ)を覚えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...本能的な反発の念でレーネットから遠ざかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...蛙には蛙の本能的な意図があろう...
豊島与志雄 「聖女人像」
...または脅かさんがためであったか? 彼自身にもわからない一種の本能的な衝動に従ったのみであったろうか? とにかく彼は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...急速な無思慮な忘我的な全く本能的な悪行であり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ああした本能的な没我的な瞬間があるか...
中島敦 「悟浄出世」
...本能的な不安の中にも...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...本能的な生活が幼児時代の特色だと...
羽仁もと子 「おさなご」
...特に原始社会で極めて根強い本能的な力を有したことは否定できないが...
矢部貞治 「政治学入門」
...一種の本能的な直感で...
山本周五郎 「おばな沢」
...ただ女が偶然にも蛾に本能的な恐怖を持つてゐたにすぎないと...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...本能的な一鞭(べん)がビシッと馬腹を打っていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...もっと本能的な動物でも感じるであろうような単純さで...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...しかしその本能的な直覚においては内生の雑駁な統一の力の弱い文明人よりはるかに鋭いのである...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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