...本当はちつとも解つてゐなかつたのだなんて思ひますと...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...本当は、きょうから六日間、四年生の修学旅行なのだが、旅館でみんな一緒に雑魚寝(ざこね)をしたり、名所をぞろぞろ列をつくって見物したりするのが、とても厭(いや)なので、不参...
太宰治 「正義と微笑」
...兄ちゃん! でも本当はねえ...
太宰治 「律子と貞子」
...がみがみいうのは本当は隔てがないからいうんだがね...
壺井栄 「一つ身の着物」
...本当は言論の内には這入らないものだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...本当は方法でもシステムでもなかったのだ...
戸坂潤 「文芸評論の方法について」
...本当は兄妹より上なんだぜ...
中里介山 「大菩薩峠」
...あなたは、魔だと思いましたが、本当は思い違い、かわいそうなさすらい人ですから、それで大切にして上げますのよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...義父が本当はきらいなのだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私も本当は心の中では駄目だなあ...
平山千代子 「「みの」の死」
...本当は非常におそろしい...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...しかし本当はその植物を指す場合にはすべからく...
牧野富太郎 「アケビ」
...だが本当はそれは歌右衛門の芸の力で...
三浦環 「お蝶夫人」
...「本当はきのう泊るつもりで家へ行ったんだけれど...
「海流」
...君が上野に着く時にはチヤンと迎ひに出てるよ」「うん……」「本当は僕が明日まで居れば一番いいけど...
三好十郎 「おスミの持参金」
...本当は「食えない」と言うことは「餓死する」ことなのだ...
三好十郎 「俳優への手紙」
...話といふのも本当は大袈裟(おおげさ)な位と...
森鴎外 「そめちがへ」
...お屋敷勤めなんか本当は肌が合わないんです...
山本周五郎 「風流太平記」
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