...夫の浮気相手がいる場合、夫の本妻を指す...
...本妻の方へは電報が行つてゐたのを知つた時は...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...遂に婚姻して本妻としました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...その喜兵衛は本妻を娶らずに二人の壮(わか)い妾を置いていたが...
田中貢太郎 「四谷怪談」
...―――春の野に緑にはえるさねかづらわが君実(きみざね)とたのむいかにぞ此の「君実」と云うのは本妻の意であって...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...本妻と妾と二人住まはせてゐるといふ見て来たやうな噂はあてにならないなと...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...本妻の子として育てられたものだったが...
徳田秋声 「縮図」
...柿沼治郎には本妻があって...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...つゞまり帰して大阪のを本妻にしました...
楢崎龍、川田雪山 「千里の駒後日譚拾遺」
...川柳に所謂(いわゆる)「大名は一年置きに角をもぎ」で、本妻と別れて、草深い田舎(いなか)のお城で暮らす若い大名に、謹厳清潔に身を持たせようとしたところで、それは無理な注文で、本国の方には大抵、草書で書いた妖艶なお妾などを置いたもので、それはやがて黒田騒動のようなお部屋様が羽を伸ばすことになって、途方もない騒ぎを起した原因にもなったのであります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...当時本妻のお定が大嫉妬(おおやきもち)で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...本妻のない気楽さと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...昔のことなんざ綺麗に忘れて本妻に直してやつて下さい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...近く本妻に直して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一緒に菓子をたべた本妻と養ひ娘は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御本妻の里江さんも承服の上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本妻の里江贔屓(びいき)らしく檢死前に血染の袷を脱がせた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...然るに今、多勢(たぜい)の妾を養い、本妻にも子あり、妾にも子あるときは、兄弟同士、父は一人にて母は異(こと)なり...
福沢諭吉 「中津留別の書」
...間もなく一号を見倒して本妻に直ると...
夢野久作 「女坑主」
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