...夫の浮気相手がいる場合、夫の本妻を指す...
...義雄の本妻のことを云つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...もっと適切な例を挙げれば、諸君の間の関係は、勿論、本妻と妾、もしくは妾同士が、あきらめや妙な粋から、本意なくも笑顔をつくり合っているようなものであってはならない...
大杉栄 「男女関係について」
...本妻の所へお戻りになるんですって...
太宰治 「斜陽」
...秀才と本妻が起きたので...
田中貢太郎 「続黄梁」
...いくら御本妻同様と申してもやはりお妾でござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...つゞまり帰して大阪のを本妻にしました...
楢崎龍、川田雪山 「千里の駒後日譚拾遺」
...――町藝妓をして居たお紋は、受出されて丸山の荻野(をぎの)家に入り、本妻亡き後は、奧方同樣の侍遇(たいぐう)を受け、二年前に跡取の勇太郎まで生みましたが、亡くなつた本妻の弟で、變人扱にされてゐる高木銀次郎が、用人の大澤幸吉と腹を合せて、事毎にお紋母子を陷(おとしい)れようとしたといふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本妻が死んでから丸山の屋敷に入つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本妻の綾野を瘋狂(ふうきやう)と稱して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家族といふのは本妻が五年前に死んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本妻のない気楽さと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...相變らず淋しさうな本妻のお八尾(やを)です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...近く本妻に直して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...が、本妻のお絹は、丁子屋の家付きで、病身で意氣地がないやうでも、いざとなると主人の善兵衞にも頭の上がらないところがあり、我儘一杯に振る舞ひながら、お小夜にもこのヒステリーの大年増が、眼の上の瘤(こぶ)だつたことは言ふ迄もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本妻みたいにはして居るが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...姉さんのしたことは本妻のすることなのだ」六代目菊五郎のその銹(さび)た声が室の外まで聞える...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...それを宮の御本妻はなかなか権力のある夫人で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...本妻というのは老虎のような強い女で...
吉川英治 「新・水滸伝」
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