...しまいこんでおくにはどこにおくにも始末の悪い代物だった...
有島武郎 「星座」
...その缶の上にお末の指紋がついていたということは...
海野十三 「地獄の使者」
...如何に末の世とは言ひながら...
高山樗牛 「瀧口入道」
...こんな始末の惡いお土産を與へたとは...
太宰治 「お伽草紙」
...その仕末のよろしき事...
太宰治 「新釈諸国噺」
...この隙に戸外へ出よう」私は末の児を抱き...
田中貢太郎 「変災序記」
...ドイツだとこれほど簡単に数字的に始末の出来る事が...
寺田寅彦 「ある日の経験」
...パリの場末の宵(よい)やみを思わせるものである...
寺田寅彦 「映画雑感(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...沈みかけた四月末の太陽が...
豊島与志雄 「公孫樹」
...その呪(のろ)いは孫子の末の末にまで永遠に波及すべきものであるかどうかを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...源家の末の島津家で...
直木三十五 「南国太平記」
...末の見込みのついた仕事をやっておいでになりますのですか」「存じません」「お怒り遊ばしますな...
中里介山 「大菩薩峠」
...行く末の事を考へるやうになると見えて使ひいゝし...
林芙美子 「浮雲」
...鬼神をひしぐ荒ら男たりとも越し方ゆく末の思ひに迫まられて涙は襟に冷やかなるべし...
一葉 「暗夜」
...昭和三年の八月の末のことだったから...
久生十蘭 「白雪姫」
...終いには人畜を害(そこ)ねなければ溜飲が下らなくなってしまうという始末の悪い迷信的潔癖性に富んでいた...
牧野信一 「ゼーロン」
...それを末の末まで考え詰め...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...場末の商人もあるであらう...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
便利!手書き漢字入力検索