...毎朝見る姨捨山の姿がくつきりとして来て...
岩本素白 「野の墓」
...「今朝見ると、おまいのつれの商人はのどを切られて死んでゐた...
鈴木三重吉 「ざんげ」
...朝、眼がさめると向うの壁にかけてあるその写真の書が自然に見えるのだが、毎朝見るたびに、はっとするほどその書が新らしい...
高村光太郎 「黄山谷について」
...もちろん毎朝見ているものを見ないという一種の手持ちぶさたな感じはあったに相違ないが...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...夢とも現(うつつ)ともなく竜子は去年の秋頃から通学する電車の中で毎朝見かける或学生の姿を思い浮べた...
永井荷風 「寐顔」
...朝見たらどんな具合だろうと手に取る...
夏目漱石 「草枕」
...その中には今朝見たお延の顔もあった...
夏目漱石 「明暗」
...呼息(いき)よりほかに現実世界と交通のないように思われる深い眠(ねむり)も朝見た通りであった...
夏目漱石 「門」
...今朝見たときは何んにもなかつたやうに思ひましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今朝見ると輪鍵は掛つて居ない上に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「紐はあつた筈だが――」「これでございます――今朝見付けた時は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「何がわかつたんです、親分」「離屋の入口の戸に、外から鍵が掛つて居たのだ、それを内から押してはじき飛ばして居るぢやないか」「え?」「南側の雨戸も、外から心張か何んかで締めて居たことだらう、あとは格子をはめた窓だ」「?」平次は奉公人達に確かめましたが、今朝見ると、離屋の南側の雨戸は、外から心張をかつて居たといふ、平次の推理に間違ひもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...毎朝見る鏡に、眼ばかり大きくなってゆくのがわかるのだが、こう段々に、夜が苦しいものになって来ては堪(たま)らないし、眼のさめた瞬間の心さびしさも、朝々ごとに、たまらないものに思った...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...「どうしたの?」「なんでもないんだよ」「なんだつてそんな顏をしたの?」「僕は今朝見た...
堀辰雄 「死の素描」
...さて早(はや)殺しやったと安心して翌朝見れば縫工恙(つつが)なく生き居るので巨人怖れて逃げ去った...
南方熊楠 「十二支考」
...翌朝見ると赤子の顔から頭へかけて...
柳田国男 「雪国の春」
...今上陛下朝見第一日の御勅語...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...厳密にいえば、真実などというものは、朝見たことも、晩には違う話に伝わり易いものである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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