...実に千万億人に一人有るか無しの奇相である...
海野十三 「第四次元の男」
...東方右舷の水平線に有るか無しかの遠洋航路の船が数分間置きに一定の煙を空に残してゆく...
高村光太郎 「気仙沼」
...三十分ごとに有るか無しかの一呼吸をしているように思われた...
太宰治 「狂言の神」
...いずれにしても風が吹いたり日の照り付けたりする昼間では感じられぬ有るか無しかの匂いである...
永井荷風 「写況雑記」
...わたしは深夜寂寞の裏(うち)にのみ感じられる此の有るか無しかの香気に迎えられ...
永井荷風 「写況雑記」
...遙か向うに有るか無しかに浮いて見える三春富士などの山々を眺めて居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...有るか無しじゃ」「きょうこの頃の羽振を見れば...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索