...皇帝は最初から思っていたことを言葉にあらわして...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...怜悧(りこう)な坊さんは最初からそれをのぞんでゐたのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...俺は最初から彼奴をこそ目ざしていたのではないか...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...最初からはじめよう...
谷譲次 「踊る地平線」
...然るに新唐書は最初から一つの主義があり...
内藤湖南 「支那史學史概要」
...あるように最初から言っておくがよい」と平野老人が呟(つぶや)きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「宇津木さん」手際よく繃帯を巻きながら女は、やさしく問いかけますと、「何です」「あなたは、隠していらっしゃいますね」「何を」「何をとおっしゃって、あなた、このお怪我は、ただのお怪我ではありません」「ただの怪我でないとは?」「よく存じておりますよ、あなた様のお連れの方々のお噂(うわさ)では、あなたはお若いけれども、たいそう武芸がお出来なさるそうではございませんか」「なにも、出来はしないよ」「いいえ、お出来になることはよくわかっています、そのあなた様が、たとい、これだけにしても、手傷をお負いになるのは、よくよくのことでございます」「そういうわけではないのだ」「ほほ、そういうわけとおっしゃっても、まだそのわけを言わないじゃありませんか、あたし、最初から、あなた様の御様子のおかしいことを、ちゃんと見ておりました」「ふむ」「あなたは斬合いをなすっておいでになったのでしょう、あなたほどの方ですから、きっと先の人を斬っておしまいになって、その時に受けた手傷がこれなんでしょう、わたしはそう思います」「そうではない、ちょっとした怪我だ」兵馬は極めて怪しい打消しをすると、女はこの怪我をした指先を、ちょっと握って、「にくらしい」「ああ痛ッ」兵馬はほんとうに痛かったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを最初から好奇心を以て覗(のぞ)いていた田山の手に渡しますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...田山白雲も最初から感じていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...最初から読んでいつた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...浪花屋には三千両という金は最初からなかった」「親分...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...最初から御子息の有罪を疑っている人間が二人あったので...
平林初之輔 「予審調書」
...「それにこの事件は最初からわかりきっていたのです...
平林初之輔 「予審調書」
...最初から言っておりましたが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...田丸先生以下諸先生の最初からの計画にあったことだ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...全く最初から食われるため死ぬためだけに...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...正直のところを云うと筆者は最初から終いまでお能というものに興味を持っていなかった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...献帝(けんてい)のお身をいち早くこの許都(きょと)へ奉迎したことにあるが――それも荀が最初から...
吉川英治 「三国志」
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