...夜が更けると、街道を吹く風が、もう本統の秋だ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...夜の更けるに従ってその数は次第に加わり...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...夜が更けると狐がとん/\と扉(と)を叩いて悪戯(いたづら)をする事がある...
薄田泣菫 「茶話」
...夜が更けると雲が散つて月がさやけく照つた...
種田山頭火 「其中日記」
...お米がいつぱいおでんや・更けると食堂の...
種田山頭火 「其中日記」
...夜の更けるのも忘れて...
種田山頭火 「旅日記」
...そして夜の更けるまで書きものをしていた...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...夜の更けるのも忘れてゐた...
南部修太郎 「霧の夜に」
...更けると共に月は益々冴え...
西尾正 「陳情書」
...更けると人足も疎(まばら)になり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なるほど君のいつた通りおもしろく夜の更けるのも忘れたよとばかりに僕に握手を求められるであらうとさへ秘かに期待してゐる次第である...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...彼れは夕方學校から歸ると、夜の更けるまで、滅多に机の側を離れないで、英語の獨學に耽るか、考へ事に沈んで、四年五年の月日を送つて來た...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...夜の更けるにつれて...
武者金吉 「地震なまず」
...かくて都の一日が夜更けるとともに終ろうとしつつあつた...
室生犀星 「洋灯はくらいか明るいか」
...黙っていれば更けるまで弾いたり唄ったり踊ったりする...
山本周五郎 「菊千代抄」
...その夜は久しく捨ててあった歌稿をとりだしたりして独り浮きうきと更けるのを忘れていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...夜の更けるにつれて高まって...
夢野久作 「卵」
...更けるまで飲んでいたのであるまいか...
吉川英治 「私本太平記」
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