...曠野と言つていいくらゐの鈍く光る大広間で...
太宰治 「お伽草紙」
...而シテ其責ヤ実ニ政府当局ノ怠慢曠職ニシテ上ハ陛下ノ聡明ヲ壅蔽シ奉リ下ハ家国民生ヲ以テ念ト為サヾルニラズンバアラズ...
田中正造 「直訴状」
...曠職の吏に非ずや...
田中正造 「非常歎願書」
...偉大なる曠世の芸術家であったのです...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...師や友に導かれて誤って曠野(こうや)の道に迷っても怨(うらみ)はないはずではあるまいか...
寺田寅彦 「案内者」
...持って行きどころのない体が曠野(あれの)の真中に横たわっているような気がした...
徳田秋声 「新世帯」
...ひとり曠野(こうや)に残された机竜之助...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは曠野の独(ひと)り演説ではないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...魏叔子(ぎしゅくし)の大鉄椎(だいてっつい)の伝(でん)にある曠野(こうや)の景色(けいしょく)が眼の前に浮んでくる...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...死にもせぬ旅寝の果(はて)よ秋の暮枯枝に鴉(からす)の止(とま)りけり秋の暮曠野(こうや)の果に行きくれても...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...無限の荒寥とした曠野を越えて...
萩原朔太郎 「宿命」
...曠野(あらの)のようにしらじらと残っているばかりであった...
堀辰雄 「曠野」
...あるいは江戸市西北の未開の曠野(こうや)にかくれて...
吉川英治 「江戸三国志」
...祁山(きざん)(甘粛省・鞏昌(きょうしょう)附近)一帯の山岳曠野を魏...
吉川英治 「三国志」
...曠野は戦塵と鬨(とき)の声で埋まッた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...大工の棟梁に馬を引けと――あの曠々(はればれ)しい人なかで――酷(ひど)い命をうけた時の気もちはどんなであったろうか...
吉川英治 「源頼朝」
...曠野の一(ひと)ツ家(や)に育った彼だが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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