...その外著作権の所在なども法規大全を覗いた限りでは甚(はなは)だ曖昧に出来てゐるらしい...
芥川龍之介 「小説の戯曲化」
...曖昧になるばかりだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...曖昧に反論してみた「でもあなたには度胸が――」「ええ...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...それから先がすっかり曖昧になってきました...
豊島与志雄 「旅だち」
...其注文を曖昧に外(はづ)す事に慣(な)れてゐた...
夏目漱石 「それから」
...語義の複雜曖昧によつてすでに惹起された...
波多野精一 「時と永遠」
...……その頃になると、高子と順一の長い間の葛藤は結局、曖昧になり、思ひがけぬ方角へ解決されてゆくのであつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...その時から僕の記憶は曖昧になつた...
原民喜 「鎮魂歌」
...」由三は曖昧に微笑してゐたが...
原民喜 「馬頭観世音」
...高は曖昧に笑ふ...
原民喜 「焔」
...銃口を曖昧に自分の胸に向け...
久生十蘭 「予言」
...殺さなかったのか其辺が頗(すこぶ)る曖昧になって来た...
牧逸馬 「上海された男」
...これは多分極めて旧く神代から続いた名でその時代にはその意味が判っていたのであろうが今日ではどうもその辺が曖昧に成っているのではないかと私は想像する...
牧野富太郎 「植物記」
...されど元日前十五日立春の年と元日後十五日立春の年とを比較すれば気候に三十日の遅速あり)右の如く昔は歳初と春初と区別あるが如くなきが如く曖昧に過ぎ来りしが明治に至り陽暦の頒布(はんぷ)と共に陰暦は公式上廃せられたれば両者は断然と区別せられて一月一日は毎年冬季中に来る者と定まれり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...霊魂の三つの働き、想像・意欲・同意・の中(うち)、前の二つを彼らは許容するが、最後のものは、そのままどっちつかずに、曖昧にしておく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一般の使用に適するようにわざと曖昧にする...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わざとぼんやり曖昧にしなければならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...曖昧に笑いながら...
矢田津世子 「凍雲」
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