...その外著作権の所在なども法規大全を覗いた限りでは甚(はなは)だ曖昧に出来てゐるらしい...
芥川龍之介 「小説の戯曲化」
...亜米利加(アメリカ)人の観光客みたいに曖昧に感心しておいて...
谷譲次 「踊る地平線」
...その際科学と哲学との関係が単に曖昧に止まっていて良いということとは別だ...
戸坂潤 「科学論」
...やむを得ず是々非々主義の類で態度を曖昧にしていなければならなくなっている次第だ...
戸坂潤 「近衛内閣の常識性」
...この公式的分析と性格描写との連関を曖昧にすると...
戸坂潤 「思想としての文学」
...曖昧に終っていますのは...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...或る必要から曖昧にした...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...言語が甚(はなは)だ曖昧に使用されてる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...……その頃になると、高子と順一の長い間の葛藤は結局、曖昧になり、思ひがけぬ方角へ解決されてゆくのであつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...今に」「うーん」と甥は曖昧に頷くのだが...
原民喜 「火の踵」
...やがて曖昧に消えて行つた...
原民喜 「雲雀病院」
...曖昧にしておくと嘘になる...
久生十蘭 「あなたも私も」
...不本意ながらあなたとのお約束を果すことができなくなったという意味のことをはなはだ曖昧に吐露した...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...殺さなかったのか其辺が頗(すこぶ)る曖昧になって来た...
牧逸馬 「上海された男」
...曖昧に言ひ濁した...
正宗白鳥 「孫だち」
...曖昧にうけいれられたままになっている点が多い...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...」わざと曖昧に白らばくれて私はたばこに火をつけた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...それをやや曖昧にまちまちに表現しているからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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