...その色は今日(こんにち)までのように酸の作用を蒙(こうむ)った不明暸(ふめいりょう)なものではなかった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...よし物理学者の分子に対するごとき明暸(めいりょう)な知識が...
夏目漱石 「思い出す事など」
...そうしたら先方の答次第で万事が明暸(めいりょう)になる...
夏目漱石 「虞美人草」
...あの事を」「小野さんの事かい」「ええ」と藤尾は明暸(めいりょう)に答えた...
夏目漱石 「虞美人草」
...すべて一分間の意識にせよ三十秒間の意識にせよその内容が明暸(めいりょう)に心に映ずる点から云えば...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...だんだん不明暸(ふめいりょう)不確実になってくる...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...ないんだかすこぶる明暸(めいりょう)でない上に...
夏目漱石 「坑夫」
...悪(お)は悪で判然と明暸に意識された事でありますから...
夏目漱石 「創作家の態度」
...二者の関係は一層明暸になって来た訳であります...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...かように区別し得る程度において明暸なる意識が...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...俗にこの不明暸な意識を称して記憶と云うのであります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...その最低度はもっとも不明暸なる下層の意識に過ぎんのであります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...ここが明暸に見えれば全体を明暸に見たと同じ事になる...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...もし私の方で申す人生に触れるという意味が御承知になりたければ今じきに明暸なる御答えを仕(つかまつ)ってもよろしいが...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...そこさえ明暸(めいりょう)に抑(おさ)えれば...
夏目漱石 「明暗」
...彼女には明暸(めいりょう)な事実がなかった...
夏目漱石 「明暗」
...結果は明暸(めいりょう)であった...
夏目漱石 「明暗」
...頭(あたま)の中(なか)で明暸(めいれう)な圖(づ)にして見(み)る丈(だけ)の根氣(こんき)があつた事(こと)を憶(おも)ひ出(だ)すと...
夏目漱石 「門」
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