...彼の言動によって、私たちの間には暗然とした空気が漂っている...
...結果が思わしくなかったため、彼は暗然とした顔をしていた...
...見た目はちょっと暗然としているけど、実はすごく楽しい人なんだよ...
...今回の失敗で、彼女は暗然とした気持ちになってしまった...
...彼女の辞職を聞いたとき、私たちのチームは暗然としたムードになった...
...」と言って、昔に変らず気前のいいところを見せたつもりで、先刻の二十五文を残らず投げ出せば、入口でうろうろしている三人は、ああ、あの金は利左の妻子が今夜の米代としてあてにして、いまごろは鍋(なべ)を洗って待っているだろうに、おちぶれても、つまらぬ意地と見栄(みえ)から、けちでないところを見せたつもりかも知れないが、あわれなものだ、と暗然とした...
太宰治 「新釈諸国噺」
...人間のつましさに暗然とし...
太宰治 「人間失格」
...暗然(あんぜん)として置かれてあったからです...
中里介山 「大菩薩峠」
...暗然と言葉を落します...
野村胡堂 「古銭の謎」
...一番気の毒なのはあの若葉とかいう娘さ」平次は暗然としました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...殺人の二十三人と云うのはいったいどうしたことかとわたしは暗然となるのです...
林芙美子 「新生の門」
...それで我々もあとから追ってみるつもりなんですが」「あのお二人のようすは分りませんの」「分りました」十郎兵衛は暗然と声をひそめて云った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...二人の老人は暗然として顔を見合わせた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...暗然たる顔いろを湛(たた)え合(あ)うのであったが...
吉川英治 「黒田如水」
...――ひとたび権力の座をすべれば――こうも彼ら狼(おおかみ)の群れにまで足もとを見くびられるかと、仲時も時益も、暗然と、思い知らされたことだった...
吉川英治 「私本太平記」
...暗然とつぶやいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...跡部大炊とわかれて、自分たちの隊へもどって帰る途中、暗然と、顔を見あわせて、「……美濃どの...
吉川英治 「新書太閤記」
...寔に」暗然と――ただ口を閉じていた秀吉は...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうか悪しからず水に流してください」関勝はしかし、それに答えず、暗然たるままで、同憂の宣賛(せんさん)と思文(かくしぶん)を見て言った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しかし、伝えられる説と私の解釈とは、違うのであるが――それは、草雲の母ます女が、彼を妊娠(にんしん)した時に、良人の常蔵に、その欣びをささやくと、常蔵は、暗然として、『それは弱った...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...一八郎は暗然として...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...われらの中にお在(わ)したものを」暗然と...
吉川英治 「源頼朝」
...武蔵は、暗然として、(なぜ――やあ久し振だなあ――そんなふうに、彼は呼びかけてくれなかったのか)と、思った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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